<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<?xml-stylesheet href="../../../../../css/rss/feedRss2.xsl" media="screen" type="text/xsl"?>

<rss version="2.0"> 
  <channel> 
    <title>ルンペン放浪記</title>  
    <link>http://ameblo.jp/uhi36845/</link>  
    <description>労働者のありったけ</description>  
    <language>ja</language>  
    <atom:link xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom" rel="self" href="http://feedblog.ameba.jp/rss/ameblo/uhi36845/rss20.xml" type="application/rss+xml"/>  
    <item> 
      <title>旅路の果てに“よいわんわ”</title>  
      <description><![CDATA[<p>
 <br />
<p><font color="#0000ff">家にじっとしていろ、家に。<br />
飛びだしたが最後、死が口をひろげて待ち構えているぞ。</font></p>
<br />
<p>出かけるたびに死につけ狙われていると、次はやばいぞと尻込みするようになると、勢い安売り焼酎の買い出しに隣町までちょいとひとっ走りなんてもってのほか、信号に居並ぶ車の行列を拝んだだけで飛んで逃げるまでに怖じ気づくようになると、ちんちんばかりか、なにからなにまでダンゴムシみたいに縮こまるものらしい。</p>
<br />
<p><font color="#0000ff">くわばら、くわばら。</font></p>
<br />
<p>それで、性能満点、スタイル抜群の、いかしたチャリンコを、欲しがってもいない孫に無理やり押しつけ、お気に入りのバックパックも天袋にしまいこんで、ついでに、いつ飛びだすか知れたもんじゃない放浪癖にもがっしり錠前をかけた。<br />
準備万端怠りなし。<br />
それでこそ、心おきなくひきこもりっておられるのだ。</p>
<br />
<p>なにを隠そう、長年の経験じゃ、ひきこもりこそ、この世の天国だ。<br />
<br />
ぺしゃんこになってはひきこもり、出鼻をくじかれてはひきこもり、落第してはひきこもり、針が落ちてもひきこもり、門前払いを食らってはひきこもり、脚光を浴びてもひきこもり、何千回もひきこもっていると、はじめの頃は意地悪爺みたいだったそいつも、カビだらけの性悪女も、毒キノコのあばずれだったそいつも、やがて、角が取れ、ついに、なじみのねーちゃんみたいに、今では、自爆テロをかましたいむかつきも、機銃掃射を食らわしたいひりひりも、いけ好かないやつらをぶち殺したい衝動も、おっぱいちゅーちゅーやっていれば溶けて流れて消えてなくなるまでにそいつは、ぼくのかわいいねーちゃんは、やさしく頬ずりしてくれるまでに親密になってくれたってわけ。</p>
<br />
<p>「煙草をくわえて、なにをぼーっとしているのさ。いかれたのかい？」<br />
「見ているだけさ」<br />
「あほか！見てても洗い物は片づかないぜ。見られるのはいやだといって、お鍋に足が生えて、おぶを使ってねんねしに棚にいってくれると、思っているわけ？ごみの山がひとりでにぞろぞろ這い出してくれるとでも？ばかったれが！」</p>
<br />
<p>ガミガミ、ガミガミ、なにからなにまで不満たらたらのかーちゃんに、そら、朝の掃除はどうした！ぼやぼやしなさんな、お洗濯ものが山盛りいっぱいだろうが。ぜんぶやっつけるまでご飯は、おあずけだぜ。今日はパッカー車が来るからな、昼までにアルミカンを潰しておけよ。皿洗いが終わったら白菜漬けをしこんどけ。いったろうが、ごみはちゃんと分別しろと、朝から晩までせっつかれて、なんでもないことでも、「いかの足が残っていたな」とたずねようものなら、それこそ、「食っちまったのは、どこのどいつね！ねー、ピーちゃん」と、鳴きわめくどら猫といっしょに牙をむき出して飛びつきかねない剣幕だ。</p>
<br />
<p><font color="#0000ff">避難場所はないものか？<br />
だれからも見咎められずにすむ穴ぼこは？<br />
</font><br />
それというのが、穴倉という穴倉は、トイレの穴にいたるまで、食い物飲み物ぼろのありとあらゆるがらくたが詰まって、あふれかえり、おまけにいい年こいたパラサイトシングルの、３９年分のがらくたが、二人分も、玄関ポーチから駐車場にはみだし、猫の額ほどの庭先に押っ立てたヨドコウの物置も、ふくれっ面のだるまさんみたいに張り裂けんばかりだ。</p>
<br />
<p>最初は、だるまさんと並んでひとり用かまぼこテントにひきこもった。<br />
やがて寒さにぶるぶる震えるようになると、縁側のすみっこにテーブルがわりのベニヤ板を渡して、ひきこもりにかかった。<br />
ごみステーションをまわって手に入れた肘つき椅子と本箱をえっちらおっちら運んできて、カーテンで間仕切りをこさえて、電気も引いた。<br />
本棚を細工して宙づりに据えつけ、そこに柱時計もカレンダーもデジカメも爪切りもぶらさげた。<br />
心おきなくひきこもるには、心おきなく準備しなきゃならん。<br />
書きためたノートに番号札も付け、いつでも取り出せるように宙づりの書棚にびっしり並べ終えた。<br />
上出来だ。<br />
うまくいったと思いきや。</p>
<br />
<p><font color="#ff0000">どいた、どいた！<br />
そこのけ、そこのけ、お馬が通る！<br />
</font><br />
やれ、洗濯干しだ、そら、支払いはこっちよ、やれ、取り入れだ、そらそら蒲団干しよ、ちょっと失敬、アイロンかけは明るい縁側がいちばんさ、ちょっとそこまで買い物だぜと、犬の餌やり、庭掃き、水やりから御用聞きまで縁側を通って、うるさいったらありゃしない。<br />
<br />
それでやむなく、宵っ張りどもが寝静まる午前２時半の丑三つ時から、やつらがうるさくなり始める午前８時までをあてる羽目になっちまったのだ。深酒をしぶとくつつしみ、ニワトリ顔負けの早寝早起きをけなげにやって。<br />
そういうふうにして、なんとか手に入れた五時間の静謐だ。</p>
<br />
<p><font color="#0000ff">●旅は有益だ。そいつは、想像力を働かせる。<br />
そのほかはすべて、失望と疲労を与えるだけだ。ぼくの旅は完全に想像のものだ。それが強みだ。それは生から死への旅だ。<br />
ひとも、けものも、街も、自然も、一切が想像のものだ。<br />
これは、ノベル、まったくの作り話だ。リトレもそう定義している。まちがいない。<br />
それに第一、これはだれにでもできることだ。目を閉じさえすればいい。<br />
すると、人生は向こう側だ。●　<br />
</font><font color="#000033">――セリーヌ『夜の旅の果て』より――</font></p>
<br />
<p>ぼくたちの旅に、戦争ははさまらなかった。残骸だけだ。忌まわしさの残りかすだけだ。砲煙弾雨の土砂降りから逃げまどうかわりに、平和の糞をぱくつきながら、やっぱり、貧乏から貧乏へと逃げまどった。断末魔にきらめく豪華船から飛んで逃げるネズミの一族郎党みたいにこそこそ綱を渡って。</p>
<p><br />
<font color="#0000ff">♪きんきらきんきら　きんきらきん<br />
猫も杓子も、きんきらきん<br />
きんにまぶされ　ほかされて<br />
きんきらきんきら　きんきらきん<br />
</font><font color="#0000ff"><br />
きんきらきんは　よいわんわ♪</font></p>
<br />
<p>やっこさんのおっしゃる通り、旅は有益だ。<br />
絶望から絶望を、どんづまりからどんづまりを、当てはずれから当てはずれを、命からがら渡り歩いて、あっかんべを喰らわしつづけていると、ありもしないとわかっていても、どうしたって安息のかけらにでも、ありつかないではいられない。当てつけも、平身低頭も、いいかっこしいも、糞もあるもんか。<br />
<br />
敷居際でけつまずき、ずたずたの、ぼろっかすの、悪臭ぷんぷんの、赤っ恥を山盛りいっぱい抱え込んで老いさらばえてみると、乞食同然のいでたちでやって来て、身ぐるみ剥がれ、すってんてんにできあがってふと気づくと、旅路の果てで、ちらほら垣間見た安息は、ロウソクの炎のごとき、吹けば飛ぶような切れっ端だ。<br />
</p>
<p>それでも、そいつはかじかんだ手をいくらかなりともあたためてくれる。ゆらゆら揺れるそいつを拝んでいると、心なしか、おだやかな気持ちになっていく。くそったれどもをひとまとめにくくりつけて、ギロチン台の瀬戸際から糞だめに蹴飛ばしてやってもいいような。<br />
切れっ端とはいえ、そいつは、天からまちがって降って湧いた年金十七万より、はるかにもうけもんだ。</p>
<br />
<p>貧乏人の末路は、いずこも同じ、いわずと知れたことだ。<br />
あぶく銭にとち狂った挙げ句ぶち込まれるか、それとも崖っぷちにぶらさがってひいひいいうか。<br />
同じ末路なら、ひいひいいいながら、かじかんだ心をロウソクであたため、あたため、くたばるにしくはない。<br />
後は野となれ山となれ、どうせ破滅さ、ざまあ見やがれとゴロ巻きながら目玉をむくよか、ロウソクをありがたがる後釜はいるぜ、きっといるさと、こっくりしながら目をつぶるほうが、はるかに気が安まるってもんだ。</p>
<br />
<p><font color="#0000ff">♪きんきらきんきら　きんきらきん<br />
みんなそろって　きんきらきん<br />
海も畑も　きんきらきん<br />
どくにまみれて　だまされて</font></p>
<p><font color="#0000ff"><br />
</font></p>
<p><font color="#0000ff">きんきらきんは　よいわんわ♪</font></p>
<br />
<p>ことばというやつは、実力闘争の渦中から飛びだしてこないことには、どれほどめざましかろうと、どれほどけちょんけちょんにやっつけようと、いかに尖っていようと、キャッチコピーのほんわかどきどきも同じ、羨望の形を変えた裏返しに過ぎぬ。<br />
わかっているが、神ならぬ身だ。<br />
</p>
<p>今しばらく、ひきこもりのご機嫌をとりつつ、“想像の旅”としゃれこんで、どんぶらこっことたゆたうわけだ。なんといってもそいつは、安上がりですむ。それが取り柄だ。それに、どっちに転んでも、旅というやつは、やってみなきゃわかるもんじゃない。</p>
<br />
<br />
 
</p>]]></description>  
      <link>http://ameblo.jp/uhi36845/entry-10469949028.html</link>  
      <pubDate>Sun, 28 Feb 2010 12:06:13 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item> 
      <title>午前四時の「いろは通り」で。――雑魚寝から追われて知りぬ目玉かな――</title>  
      <description> <![CDATA[ <br />
<p><br />
同じドヤでも、８人部屋の二段ベットだけは、金輪際御免蒙りたかった。<br />
<br />
頭のつかえる一帖ぽっちりの暗がりで、四方八方に気兼ねしつつ、昇るのも降りるのも、蒲団をかぶるのも、息を殺してやらなきゃならないなんて、前に一度経験したが、まさに針の筵だ。<br />
うるさいだの、態度がでかいだの、いちいち小うるさい小姑のごとき古参組をやりこめるだけの迫力がいまいちなら、なけなしの３５００円をむしりとられても、やはり、二帖半の個室ドヤのほうがまだしもだ。<br />
<br />
そうは思っても、遠方の相棒に声をかけた手前、そうは問屋がおろさない。<br />
誘っておいて、おれはドヤに泊まるが、お前は、寒空で寝ろ――とおっぽり出すわけにはいかないではないか。<br />
<br />
おかげで、８人部屋どころか、４、５０人の雑魚寝テントで寝起きする羽目になっちまったのだ。<br />
ぐるりをおまわりに取り囲まれて！<br />
鼻水を垂らし垂らし、ほおかぶりをしてガタガタ震えながら！<br />
えらいことになったもんだ！</p>
<p><br />
<font color="#0000ff">●もっとぬくぬくとしたい。<br />
あとしばらく、ほっと一息つきたい。<br />
ああ、好きなときに眠り、好きなときに食べ、好きなものを飲みたい。●</font></p>
<p><br />
そんな寝言は、すっこめておけ。<br />
ここここに至っては贅沢いってもはじまらぬ。</p>
<br />
<p>毎朝七時に雑魚寝からたたき起こされると、そら、蒲団あげだ、そら、ごみ掃除だぞ、そらそら、手の空いたやつは便所脇の残材をストックヤードまで運び込め、と、やらなきゃならん仕事が次から次へとやって来た。<br />
薪が足りんので、一斗缶には屑をつかえ。さあ、炊き出しだぞ。終わったら、悪いが、いつものように蒲団と毛布を干すぞ。<br />
食材をあちこちに運ばされるやつ。残材を電気鋸で切断するやつ。長さと大きさを揃えて、積みあげるやつ。横断幕やバケツを担いで街頭カンパに向かうやつ。わっしょいデモに狩りだされるやつ。日がな焚き火の張り番をさせられるやつ。<br />
みな、いわれるがまま、されるがままに、気乗りしない様子で、ぞろぞろと、あっちへ行ったり、こっちへ行ったり。<br />
</p>
<p><br />
<a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20100131/12/uhi36845/e0/22/j/o0640048010395364001.jpg"><img border="0" alt="ルンペン放浪記-街頭カンパ" src="http://stat.ameba.jp/user_images/20100131/12/uhi36845/e0/22/j/t02200165_0640048010395364001.jpg" width="220" height="165" /></a>
 <br />
<font color="#800080">（浅草の松屋前での“街頭カンパ”、一日二時間で平均６～７万を道行く人が「頑張って！」と放り込んでゆく。）</font></p>
<br />
<p><br />
何をしてもよかったし、何もしなくてもよかった。<br />
たいがいのやつらは、数にまぎれて姿をくらまし、目立たぬようにそっと休み、頃合いを見はからって、ときおりうんこら踏ん張ってていさいをつくろった。</p>
<br />
<p>第７機動隊の面々が、ばか丸出しで炊き出し公園をぐるりと取り囲んでいたが、そいつはもちろん、おたずねものやポン引きをとっちめるためじゃない。金町一家のヒットマンに殺された因縁で、いまだに“やりかえそう”と意気込んでいる「山谷日雇い労働組合」の向こう見ずどもとの、ありもしない“出入り”を警戒してのことだ。<br />
正月も返上して、ご苦労なこった！</p>
<br />
<p>おかげでこっちは、ひと安心だ。<br />
巷でいくら強盗・殺人・かっぱらいが荒れ狂っていようと、食いぶちがひあがっていようと、検察が断末魔の悪あがきにとち狂おうと、死骸の山が鈴なりになろうと、こっちは、ゆりかごに揺られておればいいのだ。<br />
殺される心配も、襲われる危険も、ねぐらはがしも、ひもじい思いも、不当逮捕も、人権蹂躙も、何もかも、遠い別世界での出来事だ。<br />
<br />
玉姫公園の炊き出し・コンミューンにぶら下がっている間は、ありのままに、好きなように、口をぽかんと開けて待っていれば、腕によりをかけた料亭みたいな炊き出しにありつける。</p>
<p><br />
６人の調理師免許が競いあっているだけあって、めしも、雑炊も、けんちん汁も、サラダも、漬け物も、何から何までとびきりだ。</p>
<p>うまいの何のって！</p>
<br />
<p><br />
<a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20100131/12/uhi36845/77/1c/j/o0640048010395359044.jpg"><img border="0" alt="ルンペン放浪記-朝の炊き出し" src="http://stat.ameba.jp/user_images/20100131/12/uhi36845/77/1c/j/t02200165_0640048010395359044.jpg" /></a>
 <br />
<font color="#800080">（雑魚寝のテントのパレットに腰かけ、朝の炊き出しに舌鼓を打つ野暮らし仲間たち。大晦日の午前７時１５分。ａｔ玉姫公園）</font></p>
<br />
<p><br />
半日もすると、顔は真っ黒、服は染みだらけ、腰を下ろすと、黒ずんだ袖や乗馬ズボンのちんちんのあたりから焚き火のにおいが立ちのぼって来た。<br />
そうなりゃこっちのものだ。<br />
にわかホームレスの一丁あがりだ。</p>
<p><br />
知りあいという知りあいは、みんな居宅保護をかまされ、野性の本能をかなぐり捨て、おもしろくもおかしくもない、しかつめ屋になっちまったが、やはり現役は現役だけのことはある。<br />
<br />
だらんとしていても、どんな苦労にもめげやしない。<br />
誰もが、迫害と排斥の糞を浴び、面つきも目つきも身につけているものも、動きも、何から何までだらんとしていたが、そいつは、そのだらんは、いつでもすかさず躍りこむための溜め――と、いってわかりにくいなら、キャタピラーの“遊び”みたいなものだ。<br />
むかつきもだらん、毒気もだらん、向こうっ気もだらんだ。</p>
<p><br />
<font color="#0000ff">●人間の尊厳なんてこれっぽっちも眼中にない、ろくでなしどもとやりあうには“だらん”がいちばんさ。●</font></p>
<p><br />
アル中も、虫の息も、多重人格も、食いつめも、ホモ野郎も……野暮らしなら誰だって、はらわたに秘めたかんしゃく玉をだらん、だらんとぶらさげておいて、ひとたび虐待がくれば、ヒットラーだろうと、警視総監だろうと、文化勲章だろうと、間髪をいれず叩きのめす――だらんとした立ち姿は、“やられる前に、やりかえすぞ”という暗黙の旗印だ。</p>
<p><br />
<font color="#0000ff">●ぶたれどうしの獣みたいに“撤去勧告”の張り紙をみただけで、震えあがるとでも思っているのか？●<br />
●手も足も出せないからって、いわれるがまま、されるがままに、ことりとも音を立てず、虫けらみたいに踏みつぶされるとでも思っているのか？●</font></p>
<p><br />
<font color="#ff0000">そういうつわものどもにまじって、あれこれ世話を焼いたり、焼かれたりするなんて、のっけから天にも昇る心地だ。</font></p>
<br />
<p><br />
そんなしあわせが、三日つづいたあとの深夜、ふと、枕元のあたりがうるさかった。<br />
<br />
またあいつら、免許持ちの料理人と鳶のチビだ。そいつらは悪いやつではないが、みんなが寝静まった頃に、いつも、不寝番の焚き火に当たりながらちびちび愚痴りあっていた。<br />
その夜は、よほどいいことがあったのか、たがいにたがいを褒めあう持ちあげごっこがだらだらとつづきそうな雲行きだ。<br />
静かに枕を並べている雑魚寝にとっちゃはた迷惑もいいところだ。<br />
<br />
「なんだか騒がしいが、こんな時間に飲みっこやっとるのかい？」<br />
近づいていって、やんわりと口をはさんだ。<br />
「いっしょにやりたいのかよ？」<br />
「もちろんさ。で、なんぼだ？」<br />
「なんぼでもいいぜ。何しろおれたちゃいつも、アルコールにがつがつしているからよ」<br />
「おとなしく飲もうや」<br />
「飲めば、はめを外すまで酔っぱらえというのがヤマ（山谷）の掟さ」<br />
かなり、きこしめしているにちがいない。<br />
「明日があるんでみんな我慢して寝ているんだぜ。ドンチャンやるなら、ショバを変えようや」<br />
<br />
誘うと、なんと<font color="#0000ff">「文句あんなら、出て行け！」</font>と来た。<br />
<br />
口をあんぐりと開けて、やつらを拝んでいるうちに、わけのわからんことをのたまう理由がわかった。<br />
ナンバーワンとして、炊き出しや、仮設テントの設営に八面六臂の活躍をしているから、多少の“特権”は当たり前だという、後ろ暗い思い上がりにしがみついてやがる。――つまり、おまえら出来そこないと違っておれたちゃ、何から何まで非の打ち所なくこなしている別格というわけだ。<br />
もうひとつは、てめえ、飛び入りの新入りのくせにえらそうな口を叩くな――というわけだ。<br />
<br />
もちろん、雑魚寝のやつらを味方につけて、ぶちのめす手もあるにはあったが、午前０時を過ぎた時刻だ。<br />
相手は、ああいえばこういう酔っぱらいだ。<br />
公園を取り囲むおまわりも、ここを先途と踏み込んでくるにちがいない。</p>
<p><br />
ここは、尻尾を巻いてずらかるのがいちばんだ。</p>
<br />
<p><br />
おかげで、悪名高い<font color="#ff0000">「いろは通り」</font>に当たるなんて、まさに“捨てる神もあれば、拾う神もあり”だ！<br />
</p>
<br />
<p>刈り込みにびくびくものの隅田川や公園の野暮らしにくらべたら、いろは商店街のシャッター通りは、天国も天国、噂では、名の売れたホームレスでも警戒する血みどろの縄張り争いがあるという。<br />
ねんねが割り込もうとしたらそれこそ袋叩きだ。</p>
<p><br />
それというのが、「いろは通り」の悪党どもは、毎年、暮れから正月にかけて、都がしぶしぶ提供する捕虜収容所みたいな越冬・越年施設「なぎさ寮」にしけ込んむならわしだ。<br />
猛者連が大挙して戻ってくるのは、オリンピック総合センターのハケン切りが押し入って、玉突きで「なぎさ寮」を追っ払われる二、三日あとらしい。<br />
それまでは、どこをとろうと、選り取り見取りだ。<br />
雑魚寝もいいが、やっぱり、寝酒をたらふく浴びてから眠たくなって寝袋にもぐり込む自由は、何ごとにも変えがたい。<br />
</p>
<p><br />
<a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20100131/12/uhi36845/97/3a/j/o0640048010395369406.jpg"><img border="0" alt="ルンペン放浪記-山谷・いろは商店会" src="http://stat.ameba.jp/user_images/20100131/12/uhi36845/97/3a/j/t02200165_0640048010395369406.jpg" width="220" height="165" /></a>
 </p>
<p><font color="#800080">（山谷・“いろは通り”商店街の光景。夜になると、ダンボールハウスがにわかに建ち並ぶ。）</font><br />
</p>
<p><br />
「寝ているところを悪かったな」<br />
罪滅ぼしに、コンビニで買ってきたワンカップをやりながら、相棒相手に寝酒としゃれこんだ。<br />
「なんのなんの！わたしらあにとって経験は大学です……山谷がこれほどすごいなんて、大学教授が何万人雁首を揃えても、だーれも、教えてくれませんわ」<br />
まあ、それもそうだ。<br />
しかし、相手がにーちゃんだと寝酒も弾まなかった。<br />
ああ、相棒がねーちゃんであったなら、寒さにガタガタ震えあがって肝を潰すような羽目にならなかったものを！</p>
<p><br />
<font color="#0000ff">●「ねえ、ひどく寒いでしよう。ちょっとあたためてあげましょうか」<br />
「まだだいじょうぶ」<br />
「お願い、あたし、もう我慢できないの。どうかあたためさせて」<br />
「じゃおいで」●<br />
</font>――というふうに、やれたのに！</p>
<p><br />
それというのが、午前三時半を過ぎるあたりから、氷のような冷たさが、背筋からはらわたをさいなみ、手足を、股ぐらを、鼻面を、入れ歯を、ガタガタ、小刻みに揺すぶりはじめた。</p>
<p><br />
おお、寒ぶ。<br />
ちびりそうな小便をこらえるように必死で息張ったが、１時間もすると目ん玉が飛びだしそうになった。<br />
こりゃいかん！<br />
ご臨終だ！<br />
いくらなんでも持ちこたえられるもんじゃない。</p>
<p><br />
えいと跳ね起きてみると、隣で寝ているはずのにーちゃんは、もぬけの殻だ。<br />
その道二年にもならないまだ駆け出しだが、さすがに現役だけのことはある。おおかた、どこかの２４Ｈコンビニでちゃっかり暖をとっているんだろう。</p>
<p>それもこれも、たがいに帰るところがあるせいだ。<br />
相棒のほうは、黒目川のダンボールハウス、こっちは、そこからチャリンコで１時間半ほどのあばら屋だ。<br />
帰るところがなきゃ、寝酒なんか目もくれず、敷き布団がわりのダンボール探しに血眼になっていたものを！<br />
今さら後の祭りだ。</p>
<p><br />
<br />
それで、ねぐらをおっぽり出して、ばたばた足踏みしながら、いろは通りを飛びだそうとしたら、火の気のない路上で朝飯をやっている三人の古参に呼びとめられた。<br />
「おい、こら、おまえ。見かけん顔だが鼻の先まで凍傷がぶらさがっているぞ。そんなに寒いか？」<br />
「死にそうです！」<br />
「これくらいで死んでどうするんじゃい！ひとっ走りそこらをひとまわりして来いや。じき、ちんちんまでぽっかぽっかになるぜ」<br />
「おおきに」<br />
「腹へってんなら、ついでにこれ、持ってけ！」</p>
<p><br />
もらった菓子パンをぱくつきながら、泪橋交差点のコンビニにしけ込もうと、マラソンランナーよろしく駆けだしたら、そのずいぶん手前の暗がりに、なんとかつて隆盛を極めた名残の店が、赤提灯をぶらさげ、もうもうと湯気をあげているではないか。</p>
<p><br />
<font color="#ff0000">命拾いとはまさにそのことだ。</font></p>
<p><br />
やせても枯れても、やはり山谷だ。</p>
<p>金町一家のごろつきと渡りあい、機動隊をとっちめ、火を放って暴れまわり、日本三大ドヤ街のひとつとして、世界中に勇名を馳せただけのことはある。<br />
<br />
暖簾をくぐるとぎっしり満員だ。</p>
<p><br />
相席した７３歳の爺さんは、午前五時にオープンのコインランドリーに一番乗りでやって来て、できあがりを待っている間ここでいつもいっぱい引っかけるのだという。<br />
飾り気も張りあいもない好々爺だが、やたらめったら話し好きだ。</p>
<p><br />
「若い頃は仮枠大工でならしたもんさ。それから長いこと、ホームレスを張って、三年前に降参して、今では生活保護をもらっとるのさ。みんなホームレスのことを糞味噌にいうけど、歳を食ってからのホームレスは並大抵じゃないね。弱ってくると、ちょっとしたことでも、えらくこたえるからなあ～」</p>
<p><br />
<font color="#0000ff">そりゃこたえるとも！<br />
骨身にしみるとも！</font></p>
<p><br />
帰るところのあるやつに、アオカンのおそろしさなどわかるわけがない。<br />
棒でこづかれながらねぐら剥がしを食らい、炊き出しで命をつないでいるやつらの、すぼめた口や目やにに宿る、苦労やきびしさがわかるわけがない。<br />
<br />
「目ん玉が飛びだしそうになるもんね」<br />
勢い込んでいいつのると、洗濯待ちの爺さんはいきなり涙ぐんで「おうおう、おう」と、おでこでテーブルに何度もごつんこした。</p>
<p><br />
<br />
</p>
<p><br />
<br />
<br />
</p>
<br />
<p><br />
</p>
<p><font color="#ff0000">●以下は、ドヤにたどりつき、ドヤを愛し、ドヤとともに滅んでいった無名の詩人・森ひろしさんの作品である。●<br />
</font><br />
</p>
<font color="#ff0000"><font color="#0000ff"><br />
</font></font>
<p><font color="#ff0000"><font color="#0000ff"><br />
</font></font></p>
<p><font color="#ff0000"><font color="#0000ff">『人間の季節』</font><br />
</font><br />
</p>
<p><font color="#0000ff">なんだかんだと<br />
街になじんだ</font></p>
<p><font color="#0000ff"><br />
</font></p>
<p><font color="#0000ff">仕事も<br />
秋風も<br />
ねぐらも吹き寄せ</font></p>
<p><font color="#0000ff"><br />
</font></p>
<p><font color="#0000ff">汚れたおれ</font></p>
<p><br />
<font color="#0000ff">騒動はおこったし</font></p>
<p><font color="#0000ff">思い残りなく飛んでいった夏<br />
</font></p>
<p><font color="#0000ff">ドヤの窓をしめ<br />
都電通りにでると<br />
風の白い歯<br />
ばさばさ鳴るのは落葉か</font></p>
<p><br />
<font color="#0000ff">おれの労働</font></p>
<p><br />
<font color="#0000ff">降りつづける<br />
ひと雨<br />
ふた雨<br />
街は冷え<br />
三雨には<br />
オケラが鳴き</font></p>
<p><br />
<font color="#0000ff">街の生活<br />
朝<br />
昼<br />
晩<br />
</font></p>
<p><font color="#0000ff">友だちと<br />
くっついたり離れたり</font></p>
<p><font color="#0000ff">誰もがせかせか</font></p>
<p><br />
<font color="#0000ff">不愉快なやっもいるのだが<br />
話しかけてくるのを<br />
ことわるわけにはいかない<br />
<br />
仕事と<br />
飲んべえ仲間が<br />
ぼつぼつと</font></p>
<p><br />
<font color="#0000ff">街の底の<br />
季節がしみる</font></p>
<p><br />
<font color="#0000ff">おもしろいのは花は風にしおれ<br />
朝顔は実になろうとする</font></p>
<p><br />
<font color="#0000ff">路地を抜けるとき<br />
道路には子どもらの落書の<br />
ちいさな家</font></p>
<p><font color="#0000ff">茶わんが並んでいる<br />
男と女が並んでいる<br />
ふるえたチョークの線も白い</font></p>
<p><br />
<font color="#0000ff">なんだかおれの夢のよう</font></p>
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
]]> </description>  
      <link>http://ameblo.jp/uhi36845/entry-10447021126.html</link>  
      <pubDate>Sun, 31 Jan 2010 23:18:31 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item> 
      <title>祝島――おだやかな日々の暮らし</title>  
      <description> <![CDATA[ <br />
<br />
<p><br />
その日、わたしは、原発推進派の牙城、人口１２０人足らずの四代の港で下船し、道をたずねた。<br />
「田ノ浦まで、何しに行くねん？」<br />
推進派の牙城だけのことはある。<br />
グローブのような手を振り振り、大木のようなば様が、口をしわくちゃに尖らせて、目をひんむいた。<br />
「野宿にいくんや」<br />
「あんた、あほじゃなかとか？」<br />
「あほたい」<br />
「あほばっかりが、ログハウスにあつまって騒いどるごとあるわい！」<br />
ば様をあきらめ、船着き場のじ様に持ってきた地図をひろげて、教えを乞うた。<br />
「こっちの道はやめとけ。道なき道じゃきに土地の人でも迷うわ。遠回りでも、向こうの道がよか。ずっと昇っていくと道の両側に海が見えるから、そこを左に折れて、右へ右へと行くとよか」<br />
水を１リットル半、食い物は一週間分、それにテントや寝袋、コンロやサバイバル・シートに防寒衣などを詰め込めるだけ詰めこんで、トレッキングポールでバランスをとりながら、よたよた歩いた。<br />
<br />
あれがあれだ。<br />
原発成金で４階建ての新築をこさえた町議会議長さんの民宿だ。<br />
中電の下請け関係者やときおり視察に来るおえら方をくわえ込んでえらく繁盛しているらしかった。<br />
補償で潤ったのか、漁師の部落は、きれいな外観を装い、八戸や辺野古、室戸の佐喜の浜で見た漁村とは違って、面目を一新しているように思えた。</p>
<p><br />
<font color="#0000ff">♪チケットもろうて　はしご酒<br />
飲む打つ買うて　有頂天<br />
バー　キャバレー　温泉と<br />
ゆるんだバンドも　新品に<br />
女房子供も何のその<br />
原発様々　ヨ、ヨイのヨイ♪<br />
</font></p>
<p>　　　<font color="#ff0000">（推進派を揶揄した戯れ歌から）</font></p>
<p><br />
両方に海の見えるくびれた場所に出ると車がいて、トランシーバーを手にＡＬＳＯＣＫの警備員が現れた。<br />
山肌をけずった畑は荒れ果て、ときおり見かける廃屋もあばれていた。<br />
行き交うのは中電・関係者の車輌ばかりだ。<br />
<br />
１時間半も歩くと、立ち入り禁止のプレートがやたらぶら下がった作業現場が現れれ、そこにも警備員がいた。<br />
警備員はみな、町議会議長さんの民宿を根城にして、交代で張り番につくのだという。</p>
<p>風の通り道は、ごうごうと唸りをあげ、木立を透かして、海のきらめきがひろがっていた。<br />
木立のひん曲がり具合で、風の強さは容易に想像できた。<br />
林の中にログハウスがあり、そこから立ち木トラストを見ながらさらに降りていくと、お目当ての田ノ浦の浜があった。</p>
<p><br />
すぐそばに三個の子を連れた無人島（鼻繰島）が、その向こうに、おかあの臀部のごとくそびえ立つ祝島がどっかと腰を下ろし、下腹部のあたりに家々がつましく群がっていた。日が暮れると、家々は、人口５３０人の手が捧げ持つかがり火のようにきらきら燃え立った。</p>
<p><br />
このあたり一帯にコンクリートを流し込み、海を埋め、その罪滅ぼしのために、中電は見たこともない札束を花咲爺さんのようにせっせとばらまき、瀬戸内海に“死の花”を咲かそうと、しゃかりきになってもう２８年、何度となく埋め立てを強行しても、親を子にけしかけ、兄弟ののど元をしめあげ、あったことをなかったことにし、なかったことをあったことにし、真実を覆い隠し、嘘の訴訟を乱発し、縄文の遺跡を破壊し、絶滅危惧種を根絶やしにしようと、あらゆる手を使っても、目と鼻の先に祝島がどっかとひかえている限り、どれほど凶暴な権力を持ってしてもどうにもならなかった。</p>
<p><br />
祝島の人たちは頑として金で海を売らなかった。<br />
札びらで頬をはたかれても転ばず、立ちあがってあっかんべを食らわした。<br />
漁船をつないで、台船に立ちはだかり、カヤックを操って準備作業を拒んだ。<br />
そういう人たちを、いかな権力といえども“皆殺し”にできるだろうか。<br />
荒れ地を耕し、うんこら運び、一本釣りで魚を獲り、家のまわりに石を積むものたちは、どんなことがあっても決して原発を許さなかった。海と土にはぐくまれたものたちの声だけが力を持ち、その他の声はかまびすしい時代のあだ花に過ぎなかった。<br />
<br />
時代のあだ花は、やがて枯れるのだ。<br />
田ノ浦海岸を埋め尽くしてそそり立つはずの原発は幻に過ぎないのだ。<br />
</p>
<p>利権屋や原発メーカーや経済産業省に後押しされても、中電は、推進派のじ様ば様に頭を下げ下げ、虚しい悪あがきをつづけているばかりだ。<br />
<br />
<font color="#0000ff">なぜといって、祝島は私たちの幻のふるさとであり、私たちが探しあぐねていた未来そのものだからだ。</font></p>
<br />
<p>毎日、祝島の勇姿を拝みながら過ごした。<br />
</p>
<p><br />
<a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20091229/22/uhi36845/c2/39/j/o0640048010357635284.jpg"><img border="0" alt="ルンペン放浪記-祝島" src="http://stat.ameba.jp/user_images/20091229/22/uhi36845/c2/39/j/t02200165_0640048010357635284.jpg" width="220" height="165" /></a>
 <br />
</p>
<font color="#0000ff">（田ノ浦から望む祝島――下腹部に一叢の家々が群れつどう）</font><br />
<p><br />
冬の落日は早かった。<br />
<br />
陽が翳ったかと思うと、たちまち闇になった。ヘッドライトをつけて、テントにもぐり込むと、木々がさわさわ音を立て、鳥が鳴き、ときおり、殺されかかった女が叫ぶような、けたたましい金切り声がとどろいた。<br />
海のぬくもりで、おりからの寒波もさして身にこたえなかった。<br />
寝袋にもぐりこんで土を感じながら横たわると、海のふところに抱かれているようだった。<br />
最後の三日を“集いの家”と呼ばれるログハウスで過ごしたあと、田ノ浦を出て、“伝説”の祝島に渡った。</p>
<p><br />
祝島の船着き場は、じじばばでにぎわっていた。<br />
みかん箱を積み込む乗務員やば様、到着した貨物をカブに乗って取りに来たじ様やば様は、あけすけに、野太い地声で話した。<br />
堤防には、光市からペアでやって来た釣り人が、入れ食いでかかる鰺やサバを取り込み、そちこちの沖に停泊した１人乗りの船で、土地の漁師たちが一本釣りにかまけていた。<br />
本土へ渡る郵便物は荷車に乗ってやってきた。<br />
<br />
敗戦直後５０００人を養った祝島は、今５３０人の暮らしを支え、たおやかで、美しく、年老いた人たちも、犬も猫も、豚も、みかんも、豊かな彩りをまとっていた。<br />
島には、食料品を商う雑貨屋と酒屋、それに薬屋兼煙草屋が一軒ずつあった。<br />
こませや釣り具を売る店にも煙草を置いていた。<br />
民宿（素泊まり２０００円）も二軒あった。<br />
<br />
“干潟王子”と呼ばれる２３歳のにーちゃんの案内で「祝島島民の会」に挨拶し、断崖絶壁の裾にある焼き場の一角に、野良が住みつく発泡スチロールの猫小屋とならんでテントを張り、流木を燃やして手を炙ると、太古の昔から島で暮らしていたような錯覚に惑わされた。<br />
ご飯を炊き、ちぎった白菜を放り込み、だしジャコと醤油で味を調えた。<br />
ヒッチハイクでルンペン放浪をしているにーちゃん（３３歳）とその知りあいの、大阪からやって来た美容師のねーちゃん（２９歳）と雑炊に舌鼓をうった。<br />
ふたりは、四国のはずれで拾って来た人形にも食べ物を食べさせる儀式を忘れなかった。<br />
</p>
<p><br />
<a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20091230/06/uhi36845/e8/2b/j/o0640048010357992014.jpg"><img border="0" alt="ルンペン放浪記-テント" src="http://stat.ameba.jp/user_images/20091230/06/uhi36845/e8/2b/j/t02200165_0640048010357992014.jpg" width="220" height="165" /></a>
 <br />
<font color="#0000ff">（心優しき絵描きのにーちゃんと、大阪から来たやはり心優しき美容師のねーちゃん――彼女の実家は偶然“干潟王子”と同じ故郷だった。）</font></p>
<br />
<p><br />
千葉の五井や川崎、名古屋のコンビナートの出稼ぎ仕事が枯れて以来、浜の野良猫たちの面倒を見つづける７０歳の老人が、毎日、餌やりにやって来た。</p>
<p><br />
●わしは目がいかんきにだめじゃけんど、かーちゃんは、 “原発反対”の鉢巻きを締めて、どこへも飛んでいっちょるで。田布施のブイ阻止行動に泊まり込みでいったわ。集いの家にも通っているわ。海上デモにもいくし、台船によじ登って、クレーンに食らいついてスッポンみたいに離れなかったわ。埋め立てをされてたまるか。海を殺しちゃ、神様がお許しでねえ。当たり前のこつじゃ。そりゃ、金をもろうた推進派も、受け取らん反対派も、腹ん中じゃ、みんな、想いはいっしょじゃ。わしらは海で生きとるんじゃないで。みんな、海に生かされちょるんじゃ●<font color="#0000ff">（老人は、餌やりついでに鰺や鰯を釣り、猫や私たちにお裾分けしてくれた。）</font></p>
<p><br />
●祝島の倅ども２０人ほどが伊方などの“原発”で働いていたからね。「原発が来るいうが、ありゃどうや？」おとんたちがそう聞いたら、倅どもは「そりゃいかんぞ」と、五、六人が戻ってきて、下駄をカランコロンいわせて、島の家々を一軒ずつ、“原発ブラブラ病”や、大量の温排水で、海の蟹がいっせいに陸に上がってひしめき合った異様な光景なんかを触れまわったわけじゃ。そりゃいかんわ。稚魚や卵を根こそぎ吸い込んで、来る日も来る日も焼き殺して、どげするんじゃ？魚もいやがって逃げるわいうても、もう、逃げるところ、どこにもあらへんで●<font color="#0000ff">（海に炙られて日焼けした一本釣りの、じ様）</font></p>
<br />
<p><br />
“干潟王子”は、端正な喋り方をする、まじめな青年で、準備書面をつくりつつ日に一度は様子を見にやって来た。カヤックで阻止行動をしているとき、中電の作業船に引きずり込まれ、絞め殺されそうになったらしい。<br />
そのことを伝える中電のビラ（「かけはし」原発準備所・発行）は、まるで断末魔の自民党を思わせるビラみたいだ。<br />
白を黒、黒を白というやつらのやり方は、いずこも同じだ。<br />
絞め殺そうとして、「いいえ、助けてあげたのです」と口を拭うわけだ。<br />
あとで知ったが、“干潟王子”は、たったひとりで、故郷・広島の、賀茂川河口干潟をヘドロ汚染から守ったらしい。<br />
<br />
彼に誘われて、１２月２１日、１０５８回を数える“月曜デモ”のしんがりに、大阪の美容師のねーちゃんといっしょにくわわった。<br />
<br />
下駄をカランコロンいわせて、島中に原発のおそろしさを触れまわったにーちゃんたちにあやかったのだろうか、祝島のそちこちから湧き出てきたじ様、ば様、おとんにおかんが、「原発反対！えいえいオー！」と雄叫びを上げた。<br />
<br />
“原発反対”の鉢巻きをして、手袋や軍手をはめ、防寒服で着ぶくれし、ゴム長で身を固め、黒々と、転がるように、虹のカヤック隊や、雑貨店主もマキちゃんという黒犬までもが加わって、総勢２００人ほどが家々を縫う迷路のような路地裏をぞろぞろと練り歩く。<br />
<br />
「えいえいオー！」<br />
「もっと、たけりんさい（叫びなさい）」<br />
ば様がけしかけると、暗がりに雄叫びがとどろいた。<br />
<br />
<font color="#ff0000">「原発反対！！」<br />
「えいえいオー！！」<br />
</font></p>
<br />
<p>それはまさに夜盗のごとき、百姓一揆のごとき、 “米よこせ暴動”のごとき情景だ。<br />
皺まみれの、それぞれの顔には満ち足りた微笑が刻まれていたが、心は一様に燃えているのだ。</p>
<br />
<p><br />
<a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20091229/22/uhi36845/cf/e0/j/o0640048010357637216.jpg"><img border="0" alt="ルンペン放浪記-デモ" src="http://stat.ameba.jp/user_images/20091229/22/uhi36845/cf/e0/j/t02200165_0640048010357637216.jpg" width="220" height="165" /></a>
 <br />
</p>
<font color="#0000ff">（１７年目の、今年最後の“土一揆”のごとき、すてきな月曜デモ。）<br />
</font>
<p><br />
●柳井港の選果場がなくなってからは、注文を受けてから山に出て、いいものだけを箱（１６０円）に詰めて出すたい。工場で熟させるのとちごうて、木なりで熟させるけん、とてもおいしか。それで、一箱１０キロで１７００円の相場は、どんな豊作の年でも、崩れんね。熟しすぎて落ちたみかんは、ぜーんぶ豚さんの餌にするたい。●<font color="#0000ff">（トラクターを止め、急斜面でふたつの腹袋にみかんを摘み、せっせと、ダンボール箱に運び込む、じ様）</font></p>
<p><br />
ある日の昼下がり、島の南側で知りあったみかん狩りのじ様に勧められて、さらに奥まで足をのばすと、突き当たりの急斜面に、忍者でなくては登れそうもないお城のような石垣がそびえ立っていた。<br />
</p>
<p>岩をてこで転がし落として、びっしり積みあげ、棚田をつくり、土をかき集め、水を引き、豪雨の濁流にかきまわされないように、田んぼのはらわたに、何十メーターもの排水路（暗渠）を掘り込み、そこに稲を植えたのである。それは、気の遠くなるほど、苛酷な労働だ。<br />
<br />
彼らは、そういうふうにして食糧を確保し、みかんやびわを育て、海からの恵みに感謝しながら、年老いるまで踏ん張ったのだ。</p>
<p><br />
●二段までは家族六人で積んだけど、おとうが４０でなくなったから、あとは、亀次郎おじいとかーちゃんと三人で積んだわ。おじいは７８歳までうんこら踏ん張ったで。てこで転がして、順々に積んでいくんじゃ。一トンも二トンもある岩が埋まったらどもならんじゃけに、まず通り道をつくってから転がして、計算通りぴたりと岩の上におさめなきゃならん。暗渠を通すのもたいへんじゃったな。これだけの棚田をこさえるのに８年かかったで。ひどい食糧難の時代が、わしらをそういう労働にかりたてたんじゃ●<font color="#0000ff">（わしもおじいと同い歳を数えるようになったわと、平のじ様）</font></p>
<p><br />
祝島をあとにするのは、後ろ髪を引かれる思いだった。<br />
<br />
そこには生きとし生けるもののみが持ち得る、敬虔な原風景があった。<br />
生命に対する凶暴な愛着があった。<br />
決してまいったといわない人たちの、<font color="#0000ff">底抜けの明るさと豊かさがあった。</font><br />
たましいがあった。<br />
<br />
島を遠ざかるにつれて、港から町へと、町から都市へと、広島で乗り換えた“のぞみ”がばく進するにつれて、おびただしいイルミネーションがきらめき、おびただしい数の人びとと出くわすにつれて、島で高揚した胸の高鳴りは、次第に萎えていった。<br />
誰もがコンクリートの心、鋼鉄の無関心、よりどころのなさをぶら下げ、さらにさらにと繁栄を探して、いきり立っているのか。<br />
<br />
「より早く、より多く、より便利に」（はなぶさあや）を求め求めて、絢爛豪華を競っているうちに、かけがえのない多くのものを失ってしまったことすら気がつかなくなってしまったのか。<br />
貴重なものを何から何まで台無しにして、それでもなお、汚れていても海はまだ海であり、息絶え絶えであっても地球はまだ地球であり、そこで息づくものもまだ生命だというのだろうか。<br />
<br />
それらは海の残骸であり、地球の残骸であり、生命の残骸であり、いくら残骸を積みあげてみても、遅かれ早かれそれは瓦解するだろう。<br />
<br />
</p>
<p><font color="#ff0000">それらを手をこまねいて見ているほど、人たちは愚かではあり得ない。</font></p>
<br />
<br />
<p><br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
</p>
]]> </description>  
      <link>http://ameblo.jp/uhi36845/entry-10422304682.html</link>  
      <pubDate>Tue, 29 Dec 2009 22:05:45 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item> 
      <title>僻地</title>  
      <description> <![CDATA[ <br />
<p>九月にいくつもりだった「田ノ浦」へゆく。</p>
<p>あれこれ、準備していて、何となく楽しかった。</p>
<br />
<p>良き人たちの、ネットたくさんを見た。そんなんいい自然を壊して、原発なんてあり得ない。祝島の漁協の３０年にわたる反対を、誰が、どんな嘘が、どれほど絶対的な政府がつぶせるというのか！</p>
<p>つぶしてみろ。</p>
<br />
<p>無理だね。</p>
<br />
<p>それをこの目でしかと見て、しずかに納得したい。</p>
<br />
<p>寒いが、テントと寝袋と、インナーと水と食い物を抱えて、僻地、離島へ行く。</p>
<br />
<p>暮れに帰って、山谷の越冬闘争だ。</p>
<p>そのときは、壺井さん、いっしょに行こうぜ。</p>
<br />
<p>帰れたらの話だが……。</p>
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
]]> </description>  
      <link>http://ameblo.jp/uhi36845/entry-10410318627.html</link>  
      <pubDate>Sun, 13 Dec 2009 18:07:38 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item> 
      <title>マスクと呼ばれるプライド高き、“夜歩き”ホームレス</title>  
      <description> <![CDATA[ <p><br />
</p>
<p>“夜歩き”ホームレスは、薄汚れていて、どこかみじめで、うら悲しい。</p>
<p><br />
“夜歩き”とは――つまり、昼に細切れの睡眠をかき集め、夜は、しょうことなしに歩き続ける宿無しのことだ。<br />
１１０番は喰らうし、職責は喰らうし、「深夜にウオーキングとは、何ごとか」と持ち物検査を受けて、缶切りでも持っていようものなら、たちまちしょっぴかれて、あることないこと吐かされて、こてんぱんに痛めつけられ、やがて万引きはおろか、空き巣狙いも、ベンチ寝もこわがる“おっかなびっくり”のできあがりだ。<br />
</p>
<br />
<p>身投げするのもいるが、たいがいは、びくびくしながら、ただひたすら、逃げまわって、いつしかストレス性の健忘症をこじらせて行き倒れるから、娑婆にとっては、ほっときゃうじゃうじゃふえるネズミのはた迷惑より、駆除の手間がかからないだけ、費用がかからないだけ、それだけますます、ありがたいわけだ。</p>
<br />
<p>朝っぱらからピンポンを鳴らすのは、近在のホームレスからこっぴどく嫌われているマスクと呼ばれる”夜歩き”だった。<br />
老いぼれたかかしみたいな格好で、夜中じゅう歩きまわり、夜明けとともにうちを訪ねてきては、それらしい口実をつくって千円貸してくれと、それが至極当たり前みたいに手を突き出すわけ。</p>
<br />
<p>彼は、“夜歩き”は“夜歩き”でも、例外的な“夜歩き”で、獰猛で厚かましく、ばかにされれば、石炭みたいに燃えあがって誰彼見境なく襲いかかるから、何ヶ月もお目にかかれないときは、たいがいぶち込まれているときだ。</p>
<p><br />
喧嘩ばやいというより、彼には職人につきものの、プライドがあって、どうしても、ばかにされると我慢できず、とりわけ相手がホームレスとなれば、敵意をむき出して殴りかかった。<br />
何しろ、彼は、金の卵ともてはやされて蒲田の町工場で、旋盤やベンチレーター、ＮＣを操って機械いじり一筋の世渡りをして、雀の涙ほどでも年金にたどりついていたから、年金すらないホームレスなどくたばって当たり前と思っていたのだ。</p>
<br />
<p>日を追うにつれて、千円が二千円に、二千円が三千円になり、やがて、口をとんがらせて、五千円貸せとわめいた。<br />
</p>
<p>もう、４、５年つづいているから、全部かき集めると、かなりな額になるはずだ。</p>
<br />
<p>たいていのホームレスは、こっちのふところぐあいを心配して、いいころ加減なときに居宅保護のアパートへ片づいてくれるもんだが、マスクさんだけは、どういうわけか、そういう気遣いなんてこれっぽっちもなかった。<br />
</p>
<p>何とか片づけようと、それとなく、やっこさんの鼻先へニンジンをぶら下げてもみた。<br />
片づいたやつらのお大尽暮らしをほのめかしてもみた。<br />
乗り気になって、しめたと思うと、もうちょいとのところで、ぷいときびすを返し、後ろ足で砂を蹴立るような真似をして、行ってしまうのである。</p>
<br />
<p>「これで最後だぞ。もう来るな」<br />
浴びせかけても、何日かすると、けろっとして、ピンポンパンだ。<br />
</p>
<p>歳が同じだし、うちのかーちゃんと同じ八幡製鉄所（今の新日鐵）の、下っ端が住みつく棟割り長屋で、貧乏を腹一杯かっ喰らわされた口だから、まあ、知らんぷりというわけにもいかなかった。</p>
<br />
<p>この一年ほど、彼には持って来いの、口実があった。<br />
</p>
<p>「これから様子を見にいくので、ついでに持っていってやろうか……」<br />
つまり、“瀕死”のお爺いにかこつけて、わたしの家から、わずかな米や醤油、カップ麺を運んで、おこぼれにありつくわけだ。<br />
“瀕死”は、訪ねるには踏ん切りがいる遠くのシマに住まわって、少し食べ、少し歩き、少し息をして、死の足音に耳をそばだて、死にかっさらわれる日を待ちわびながら、そう遠くない旅立ちの日を楽しみにしていた。</p>
<p><br />
ある日、国道沿いをふらついているマスクさんに出くわした。<br />
「みんな、あんたのことを、ぼろっかすにいっていたぜ」<br />
マスクさんが、他のホームレスに毛嫌いされるのは、他でもない、自分も紛れもないホームレスなのに、自分のことをホームレスと見なしていなかったからだ。<br />
「洗濯物のことか？」<br />
「それだけじゃねーぜ」<br />
“瀕死”のシマに、やっこさんは、家財道具をおかして貰い、洗濯も水浴びも、ときおり、朝飯も、そこでやっていた。<br />
「餅のことだろう？」<br />
そういえば、三人で食う六個の餅を、ぜーんぶひとりで食い逃げしたこともあったらしい。<br />
「仲間に嫌われちゃ、生きていかれないぜ」<br />
すると、臆面もなくぬかしたもんだ。<br />
「何しろ、わしには、ホームレスの気持ちがわからんもんで」</p>
<p><br />
<font color="#ff0000">どの面下げて、ホームレスの気持ちがわからんもんで、だと！</font><br />
</p>
<p><br />
<a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20091204/19/uhi36845/eb/e7/j/o0640048010329221282.jpg"><img border="0" alt="ルンペン放浪記-左がマスクさん" src="http://stat.ameba.jp/user_images/20091204/19/uhi36845/eb/e7/j/t02200165_0640048010329221282.jpg" width="220" height="165" /></a>
 <br />
<font color="#0000ff">（左の方が、マスクさん。右の方は、最近頻繁にやってくる４５歳の“闘う”ホームレスで、ボランティアのねーちゃんと飲むために入間川河川敷を下って、豊水橋へ向かっているところ。）</font></p>
<br />
<br />
<p>昨日今日のねんねなら、そいつも、まあ、いたしかたなかった。<br />
はじめは、誰だって、たいがい敷居際でけつまずいて、はじき飛ばされるか、飛んで逃げるか、だ。<br />
どうもならなくなって、呆気なく首をくくる若いのもいた。<br />
それでも、たいがいは、何とかなってゆく。<br />
<br />
戻っては飛んで逃げ、飛んで逃げては舞い戻り、そんなこんなをくり返しているうちに、やがて、いっぱしのホームレスとして、たくましくなっていくならわしだ。<br />
<br />
一見、とうのたったホームレスでも、くたばるまでホームレスの周辺をさまよいつづける、あわれなやつらはごまんといて、そいつらがことさら目立つので、娑婆のやつらは、あんな風になったらおしまいだね、と目くばせして、うなずきあい、ここを先途とつばを吐きかけているらしかった。<br />
「あんなふうになっちゃいかんぞ。あいつらは、生まれつき穢れていて、罰当たりで、最後は血祭りの末路さ。あんなやつらがどうして生きているか不思議だぜ」――と。</p>
<p><br />
どこの世界でもそうだろうが、「えいっ！こん畜生！」と、娑婆のあれこれをかなぐり捨てて、飛びこむ勇気がないので、乳離れしないこわっぱも同然、お高いところから、もがもがご託を垂れるぶらさがりがいて、経験ではそいつらほど厄介至極なものはなかった。</p>
<br />
<p><font color="#0000ff">それは土砂降りの日の、午前六時だった。</font></p>
<p><br />
ピンポンパンと何度もやるので、こんな時間に誰だろうと不審に思った。マスクさんは、十日ほど前から西武入間病院に入院していて、まさかと思ったが、そのまさかが、傘をさして、突っ立っているてはないか。<br />
医療福祉で、三食昼寝つきなのに、どうして寝起きに金がかかる！<br />
「いい加減にさらせ。てめえ、頭、いかれてんのか」<br />
「今日は、千五十円でいいから、よ」<br />
彼は、いけしゃあしゃあとのたまった。<br />
「ねーもんはねー！！」<br />
胸ぐらをつかまえた。<br />
「“瀕死”の米が切れちまっているから、持っていってやんのさ」<br />
“瀕死”となれば、話は別だった。<br />
わかっていたが、行きがかりで、何年か分のむかっ腹を爆発させた。<br />
「糞が！同じことを何度もいわせるな、てめえなんか、明後日きやがれ！」<br />
あまりの剣幕に隣近所が飛びだしてきて、また、「あれだぜ」という風に、遠巻きにして軽蔑したような白目をむいた。</p>
<p><br />
<font color="#0000ff">あれからもう一年になるのか。</font><br />
<br />
以来、金を無心することは一度もなかったが、ときおり、誰それが万引で捕まったなどと近隣ホームレスの消息を持ってやって来て、ことのついでにいつも用意している缶詰やワンカップにありつくことは忘れなかった。<br />
川向こうの廃車に数人のホームレスが居ついているのを知ったのも、“瀕死”が行方不明になったのを知ったのも、日に日に変わる彼の様子を知ったのも、そのせいだ。</p>
<p><br />
ホームレスとなるとあれほど目の敵にしていたのに、このところ、自分も掛け値無しのホームレスだと宣言してはばからなかった。<br />
<br />
近所からとどく食べ物や衣類、寝具などの差し入れをとりに来るようにいうと、新入りホームレスをかき集めてやって来るようになった。</p>
<br />
<br />
<br />
<br />
]]> </description>  
      <link>http://ameblo.jp/uhi36845/entry-10403448575.html</link>  
      <pubDate>Fri, 04 Dec 2009 19:18:20 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item> 
      <title>２００９年１１月２９日、しずかに歴史の幕を開いた “サウンドデモ”の３００人。</title>  
      <description> <![CDATA[ <br />
<br />
<p><font color="#0000ff">変わりたがっていたこの時代はまちがいなく変わったのかも知れない。<br />
</font></p>
<p><font color="#0000ff">新たな時代のなかで、ほんとうの自由を求める、ほんとうの闘いに足を踏み込んだのかも知れない。</font></p>
<p><br />
私は、群がるギャラリーのそこここに、おだやかな表情を見た。<br />
安らぎと共感のきざしを見た。<br />
<br />
その日、何万ものギャラリーが、３００人ほどのサウンドデモに寄せる“親しみ”の表情を見た。<br />
それは、新宿の心臓部で持たれた「反戦と抵抗」のデモでのことだった。</p>
<p><br />
政変でむかつきが薄れた分だけ、鎧の胸襟をはだけた分だけ、プレカリアートの、にーちゃん、ねーちゃんたちもそれだけ生身の素肌をさらし、いつにも増してきらきらとまばゆく、ふしぎなほどおだやかだった。<br />
がなり立て、ドンチャン大音響のクラブ・ミュージックが掃射されていても、彼ら彼女らの身のこなしにも、メッセージにも、ユーモラスな何かが感じ取れた。<br />
それは、でんぐりかえって尻をむき、銃口を向ける鎮圧隊に、ペンペンとお尻を叩いてみせる、おどけて、おどけて、うはうはするほどおどけきった何か、だ。</p>
<p><br />
<font color="#0000ff">「インチキおまわり、糞して、寝ろ」<br />
「インチキ公安、あっち行って、ホイ」<br />
「えらいこっちゃ、えらいこっちゃ！小泉逮捕」<br />
「えらいこっちゃ、えらいこっちゃ！ブッシュ逃げるな、竹中逮捕」<br />
「ナイナイナイナイ、定義がない」<br />
「ナイナイナイナイ、仕事がない」<br />
「ナイナイナイナイ、お金がない」</font></p>
<p><br />
さかんにプラカードを振りまわしていても、血が沸き肉が踊っても、そこはかと感じられるものは、しずやかで、おだやかなものだった。<br />
多分、満ち足りていたからにちがいない。<br />
<br />
不如意も、むかつきも、怒りも忘れて、私だとて、いつにも増しておだやかだった。<br />
そして、新宿駅にあふれる、無数のちいさなギャラリーのひとりひとりも、何故か、信じられないほどおだやかだった。</p>
<p><br />
私たちの時代は、そういうふうにしてはじまるのかも知れない。<br />
<font color="#ff0000"><br />
誰も予測しなかった私たちの、ほんとうの時代は、おだやかさと静けさのなかからはじまるのかも知れない。</font></p>
<p><font color="#ff0000"><br />
</font></p>
<p><font color="#ff0000"><br />
<a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20091201/19/uhi36845/34/3d/j/o0640048010325860522.jpg"><img border="0" alt="ルンペン放浪記-プレカリアート" src="http://stat.ameba.jp/user_images/20091201/19/uhi36845/34/3d/j/t02200165_0640048010325860522.jpg" width="220" height="165" /></a>
 <br />
</font><font color="#808000">（感情的にがなり立てる、がたいのいいおばさん職員の過剰な「命令」におだやかに従う“反戦と抵抗のフェスタ”のプレカリアートたち。出発間近の、午後四時、『四谷ひろば』で）</font></p>
<p><font color="#ff0000"><br />
</font></p>
<p><br />
警察も公安も、もはや、３００人足らずの私たちの前後左右を囲い込んで、囚人を護送するようなわけにはいかなかった。<br />
<br />
私たちもまた、以前のデモの時のように不当逮捕に怒り狂って、躍りこまなくともよかった。<br />
<br />
新宿通りを、明治通りを、靖国通りを、甲州街道を、明治通りを、大群衆が見守る大通りを、私たちは大手を振り、ステップを踏み、野原を歩くようにのびのびと歩けばよかった。</p>
<p>道行く人たちは、コンクリートに芽吹いたあり得ない奇跡の花々にふと足を止めて見入るように、目元にちいさなほほえみを浮かべた。<br />
<br />
それは、まあ、という驚きと、ことばにこそ出さないが、あたしたちもいっしょよ、という声援だった。<br />
頑張って、という沈黙の共感だった。</p>
<p><br />
<font color="#0000ff">群衆と私たちの間に垣根はなかった。</font><br />
<br />
アルタ前から新宿駅西口、南口、またアルタ前にぐるっと一周している間、私もまた、３００人のプレカリアートとともに無数のほほえみを見た。</p>
<p><br />
<font color="#ff0000">今を悲しみ、今を苦しみ、今を楽しみにやって来た今を生きる無数の若者たちは、あったこともことばを交わしたこともない“サウンドデモ”のにーちゃん、ねーちゃんたちに、自分と同じように苦しみ、懸命に生きようとして悲しみ、なお且つ、同じように今を楽しんでいる“仲間”を目の当たりにし、思わず、ひとりでにほほえんでいるのだ。</font></p>
<p><font color="#ff0000">それら、ひとりひとりの目元に現れる、ちいさなほほえみは、かぎりなく美しいものだった。<br />
</font></p>
<p><font color="#ff0000"><br />
この世に、かくもおだやかで、すてきなデモが、かつて一度でもあったろうか。</font></p>
<p><br />
<br />
<br />
</p>
<p><br />
<font color="#000033">●歓楽を求めてやってくる若者たちの心臓部・新宿駅を、ぐるりとまわる、たぐいまれなデモ・コースをもぎ取った、関係各スタッフたち、縁の下の、無名の力持ちたちへ、近隣のホームレスを代表して、心からなる敬意を捧げる。●</font></p>
<br />
　　　　　　　　　　　　　　　　　<a href="http://a.sanpal.co.jp/r-festa/" target="_blank">反戦と抵抗の祭り（フェスタ）２００９・資料</a>
<br />
<br />
]]> </description>  
      <link>http://ameblo.jp/uhi36845/entry-10401159814.html</link>  
      <pubDate>Tue, 01 Dec 2009 21:16:35 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item> 
      <title>「むこう三軒両隣だね。それ以外は眉唾さ」★河内・野宿者買ナッシングデー2009★を、ごらん！</title>  
      <description> <![CDATA[ <br />
<p><font color="#0000ff">●今日は、パンダといわれるねーちゃんホームレスを連れて、遠くの黒目川から、チャリンコで二時間半かかる入間川河川敷のぼくの家まで、にーちゃんホームレスがやって来るので、待っている間、行政刷新会議の仕分け作業をのぞき見していて、はなから飽き飽きしたので、腹いせに滅多に更新しないブログを、ふとクリックすると、まるでぼくと同じように「むこう三軒両隣」で、夜回りを呼びかけているのを見つけたので、まずは転載させていただきたい。</font></p>
<p><font color="#0000ff"><br />
</font></p>
<p><font color="#0000ff">なにごとも、そうでなくっちゃ！</font></p>
<p><font color="#0000ff"><br />
</font></p>
<p><font color="#0000ff">会ったことはないが、まっとうなやつは、尖っていても、のんべんだらりとしていても、やはりまっとうなものだ。●</font></p>
<br />
<br />
<p><font color="#ff0000"><br />
</font></p>
<p><font color="#ff0000"><br />
</font></p>
<p><font color="#ff0000"><br />
</font></p>
<p><font color="#ff0000"><br />
</font></p>
<p><font color="#ff0000">※※※※</font></p>
<p><br />
懲りずに今年もやります！　何とか、やり抜きます！</p>
<br />
<p>世間では民主党をはじめとする社民・国新の連立政権が始動し、その追い風で自公政権時代より”良くなるのではないか”という甘い見方もあるが、そんな事には関係なく、季節は冬へと確実に向かいつつあり木枯らしが吹いている。<br />
</p>
<p><br />
同様に既に冬が始まっていると言っても過言ではない路傍では、2002年8月から始動した野宿者排除を進めるホームレス特別措置法のもとで、<font color="#0000ff">テントなどの公共空間の緊急避難的住居を奪われ、休息のためのベンチを仕切るなどして奪われ、歩き回ったり、座り寝するより他ない不可視の野宿者が毛布や寝袋さえ置く場もなく、缶取り（アルミはキロあたり70-75円!）のために荷物を自転車に積むことも出来ずに日々を過ごしている。</font><br />
<br />
殊、支援団体も支援環境も何もない河内地域では工場閉鎖などで失業した工員などが食べていけずに強盗や恐喝で食いつないでいることや強盗団を組織している事が事件などでも明らかになっている。<br />
<br />
たった数キロ四方の大阪市釜ヶ崎地区に支援団体などがイモ洗いになり、そこに支援環境が集中するところには支援物資を送ったりする教会も希少な例外を除き、お膝元のことには無関心であるのは今更言うまでも無い。<br />
</p>
<font color="#ff0000"><br />
</font>
<p><font color="#ff0000">”必要とする人が多いから…”は、次の瞬間に”必要とする人がいるかどうかも分からないから…”や”必要とする人が少ないから…”という文言を平気に吐き、だから”何もする必要は無い”に結果している。こんな糞状況にはもう腹一杯でゲップが出る。<br />
</font><br />
<font color="#ff0000">だれもが見向きをするところなどに団子になってどうするんだ？</font>　…という他称”暴論”をさりげなく内面に掲げ、少なくとも2004年以来、可能なことを出来る限りという姿勢ではあるが布施夜回りの会は今に至っている。　</p>
<p><br />
御託はこれくらいにして…</p>
<p><br />
ともかく、今年も近鉄布施駅前にて路傍BNDをやり抜くために、是非寝袋か常温で保存のきく食品（アルコール類は持ち寄らないでください！）を一品持参の上、参加いただければ幸いです。<br />
当日の情報は以下に・・・</p>
<p><br />
　日時＞2009年11月27日　夜8時集合。<br />
　場所＞集合場所は、お問い合わせください。<br />
　概要＞集合後、持ち寄り品などを野宿者の安否</p>
<p>　　　　　確認を兼ねて配布します。</p>
<p><br />
＜持参いただきたい物＞<br />
<br />
　一点でも十分ですから・・・缶詰などの”常温で保存のきく”食品・寝袋・パーカーもしくはトレーナー、冬物ジャケット・ジャンパーなどの<font color="#ff0000">カサバラナイ衣類（自転車に積んだりして極力荷物を少なくする努力をされる方が多いので）・簡易カイロ・膝掛け</font>。</p>
<p>　連絡＞　kitakawachi_nojuku(aT)yahoo(dot)ca</p>
<p><br />
<br />
「北河内路上通信」より。<a href="http://blog.goo.ne.jp/kitakawachi_nojuku/e/5058809cb2eeb4f7bee94d48eb1a6a0f">http://blog.goo.ne.jp/kitakawachi_nojuku/e/5058809cb2eeb4f7bee94d48eb1a6a0f</a>
 <br />
</p>
<br />
<br />
<br />
<br />
<p><font color="#0000ff">●さあ、と意気込んで、わざわざ、遠方まで出かけることはないぜ。何ごとも、自分の身のまわり、３００Ｍくらいで、やればいいのさ。遠出は、それからあとさ。そうすれば、たぶん、世界は変わるぜ。●</font></p>
<p><font color="#0000ff"><br />
</font></p>
<p><font color="#0000ff"><br />
</font></p>
<p><font color="#0000ff"><br />
</font></p>
<p><font color="#0000ff"><br />
</font></p>
<br />
]]> </description>  
      <link>http://ameblo.jp/uhi36845/entry-10397952658.html</link>  
      <pubDate>Fri, 27 Nov 2009 13:52:00 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item> 
      <title>黒猫「くれら」</title>  
      <description> <![CDATA[ <br />
<p><br />
ＯＡ機器を解体しながら、ずっと悲しい気分だった。<br />
急ぎのばらしを断って昼過ぎに戻ってみると、くれらはブロック塀にいた。<br />
ぼくは、呼んだ。<br />
何度呼んでも反応はうつろで、しょぼしょぼしていた。<br />
抱きかかえて、台所へ入れ、鰯の刺身や水をあたえてみた。<br />
食欲はまったくなかった。<br />
<br />
くれらが産んだおす猫が帰ってきて、鰯の刺身をひと皿きれいにたいらげた頃、くれらはダンボールへ入っていった。<br />
入るとき、足を取られ、何度もよろめいた。<br />
なかにはいると、こっちを見た。<br />
いつも、そうしていたことをぼくは思い出した。<br />
しかし、すぐ、平べったくなった。<br />
ぼくは指先に水をつけ、口元に持っていった。<br />
そうすると、舌を出して、それを舐めた。<br />
<br />
点滴を打って貰いにダンボールをかかえて国道沿いの犬猫病院へ行った。<br />
帰ってくると、くれらは窓の下でまるくなった。<br />
いつも飲みに来る青い盥に水を入れて、口元に持っていってやった。<br />
ときどき、舐めた。<br />
せなかを撫でてやると、尻尾に近いところでかすかにごろごろといった。</p>
<p><br />
<br />
翌日は工場を休んだ。<br />
くれらは終日ダンボールのなかでじっとしていた。<br />
舌は乾いて腫れ、もう、水を舐めることもできなかった。<br />
ときおり、ごそごそ動いて、からだを入れかえた。<br />
夜まで持つまいと思ったが、くれらは体を動かし、ときおりあーと鳴いた。</p>
<br />
<p>ぼくがこの猫を連れてきたのは、酔狂からだった。<br />
遠出してはじめて入った小さな飲み屋は、近々道路にとられ、なくなるという。そこに、たくさん仔猫がいて、みんなじゃれついてくるのに、くれらだけは暗がりから、猜疑心に満ちた金色の目でじっとこっちを警戒していた。<br />
「一匹だけ持っていってくれ」というので、ぼくはためらわず、彼女を選んだ。<br />
おかみは、「あんた、よかったねえ」と、くれらに頬ずりした。<br />
<br />
暮らし向きは次第に悪くなっていたが、くれらが無事なうちは、何もかもだいじょうぶだと、他愛ない迷信を信じていた。<br />
<br />
可愛いちいさな耳をした猫だった。用心深くてかしこかった。<br />
朝は、仔猫たちといっしょになって、甲高い声を張りあげて、猫缶ごはんをねだった。<br />
猫缶とごはんを混ぜていると、ぼくの腕に頭をごつんとぶっつけ、餌にありつけるよろこびを現した。歳をとって歯がなくなると、歯ぐきの土手で食べた。</p>
<br />
<p>また、わと鳴いた。<br />
ぼくは、ワインを二杯飲んで、ウイスキーの水割りにかえた。<br />
そのまま自然に、絶え入るように息を引き取ってくれればいいのだが、がさごそと音がするたびに、ぼくはダンボールのなをのぞき込み、胸をしめつけられた。<br />
もう、冷えが来ていた。</p>
<p><br />
<br />
枕元に持ってきて、寝た。<br />
変な声がしたのでのぞき込んでみると、呼吸が速くなっていた。空気が薄いのか、苦しそうに腹を波打たせた。<br />
顔をあげ、目を開けて、手でダンボール箱をごそごそしたので畳に出してやった。<br />
耳はぴんとしていた。<br />
口を半分ほど開けた。<br />
尻尾をのばし、顎を畳につけ、目はうつろになった。<br />
口を開いた。<br />
平べったくなった。<br />
顎を落とし、目をつぶった。鼻がふんふんといった。<br />
後ろ足をひろげ、手を広げ、ムササビみたいになってしまった。息が止まりそうだった。<br />
息が止まった。<br />
それでも、腹式呼吸をしていた。<br />
耳がぴくりとした。<br />
からだを痙攣させながら、やがて弛緩して、そのまま静かになってしまった。<br />
最後まで、耳だけはぴんと立て、息を引き取る前に、手足をもう少しひろげた。<br />
死ぬまでかわいいままだと思った。</p>
<p><br />
<br />
分厚い雲がむくむくしていた。<br />
桜のそばに穴を掘った。<br />
足をのばし、手を広げ、うつむき加減になって、くれらはおだやかに横たわった。<br />
雨が降る前に土をかぶせてやろう。<br />
線香をつけてやると、成仏したと思った。<br />
何本も線香に火をつけた。<br />
</p>
<p><font color="#ff0000"><br />
</font></p>
<p><font color="#ff0000"><br />
</font></p>
<p><font color="#ff0000">●おれはいつも身近に感じていたい</font></p>
<p><font color="#ff0000"><br />
</font></p>
<p><font color="#ff0000">わけのわかるひとりのかーちゃんを</font></p>
<p><font color="#ff0000">どこかしらにいる猫のけはいを</font></p>
<p><font color="#ff0000">どんな時でも労を惜しまない、すてきなダチたちを●</font></p>
<p><font color="#ff0000">　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　</font><font color="#0000ff">（アポリネエル）</font></p>
<br />
<p><br />
</p>
<p>くれらは、そういうふうにして、永遠の眠りについた。</p>
<br />
<p><script language="JavaScript" src="http://visionmovie.ameba.jp/mcj.php?id=wts52qg75nW:bhae:Oh:da:zk2yF9jpinP1Uf7/xmLbidWWOhgKJUd:Dx/P:yk:PO:X.B3iPFZZDR0WhckOmiMq/&amp;width=320&amp;height=240&amp;skin=gray" alt="script_ameba_vision_movie,http://vi1-2.vision.ameba.jp/jpg/2009/11/20/2io17qgszi2aq_2.jpg"></script></p>
<br />
<br />
]]> </description>  
      <link>http://ameblo.jp/uhi36845/entry-10393559534.html</link>  
      <pubDate>Sat, 21 Nov 2009 23:20:16 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item> 
      <title>ハイレベルで、なんとも優しいホームレスな若者たち。</title>  
      <description> <![CDATA[ <br />
<p><br />
●関東某所の海沿ＨＬ（ホームレスのこと）は駐車場の不法投棄の車内や海釣り公園付近の青テントで生活している。<br />
生活の種は地元漁師が網でとってきたのをクレーンで移す際に、横にこぼれるのを拾い集める。<br />
漁師は多めに見て獲らせてあげているらしい。<br />
カモメも食う。どうやって捕まえるのかは知らないけど。<br />
ハトも食う。<br />
河口付近で鯉が釣れるのでそれも食う。<br />
あと土手沿いのタンポポなど漬物のようにして保存食にする。<br />
釣り人と仲良くなって酒やツマミを恵んでもらう。<br />
鯛などが釣れても持って帰らない釣り人がいるそうだ。<br />
その代りに自分たちの生活を話のネタにする。</p>
<p>彼らは釣りが上手いらしい。生活掛かってるからな。 </p>
<p><br />
●首都高の東池袋の高架下の分離帯に、ず～っと久しく段ボールハウスが連なっているよね。 <br />
狭い分離帯の両側は絶えず車の行き交う道路で、年がら年中排気ガスを吸いっ放し。 <br />
<font color="#ff0000">いくらHL嫌いの俺でも、さすがにあれには同情するな。</font> <br />
あそこはどう見たって人間の生存可能な場所じゃないよ。 <br />
どこかもうちっとマシな居住スポットに引っ越せないのかな？ </p>
<p><br />
●天候さえ安定していれば地方の河川敷だな～。 <br />
財政難なのか最近はどの自治体も草刈とかしないから身を隠すには丁度いい。 </p>
<p><br />
●本当は火は使いたくなかったです。<br />
けれども食費の節約と言う点で仕方なく…当局の方ごめんなさい。</p>
<p>子供の頃ボーイスカウトで習った空き缶コンロを作ったりしてました。<br />
ビールとかのアルミ缶を縦に1/3位の大きさに潰して中に油とティッシュで作った芯を入れるだけのものです。 <br />
コレを5-6個作って並べ高さを調節するだけですね。<br />
油はサラダ油かライターのオイルですね。 <br />
ほんの少しで大丈夫です。入れすぎると引火して大惨事になります。 </p>
<p>ナベ代わりになったのはコンビニとかで売っている鍋焼きうどんのアルミの器です。 <font color="#ff0000">（注・私も野宿では“鍋焼きうどん”のアルミを愛用しています。）</font></p>
<p><br />
●もうすぐ20だけど、家族が失踪中なので、16から仕事しては辞めて、ホームレスしてる。 <br />
昨日は橋の下ダンボールで凍死しそうな寒さでした。 <br />
地方都市だけど、１日一回位、食物や服が落ちてたり。 <br />
正直楽でやめられない所がある。 <br />
今日は寒いの嫌なので24Hの店でマンガ立ち読みします。<br />
経験上、あらゆる公共はなかなか助けてくれません。 </p>
<p><br />
●その若さで気の毒にな・・ <br />
家族全員お前を置いていなくなったのか？ <br />
<br />
●父は借金作り倒してあいりんにいるらしい。<br />
母は新しい家庭を作ったそう。 <br />
まぁ中卒の16だったから自分でやれ、と。 <br />
<font color="#0000ff">まぁまともな家庭も羨ましいけど、この生活のお陰で、どんな状況でも常に楽しめれば、人生おもろいと思う。</font></p>
<p><br />
●俺、ホームレスになったら山に籠もるよ。 <br />
それでサバイバル生活。 <br />
テントと寝袋、３０年分のライターと塩と最低限の道具持って、病気になったら終了。 </p>
<p><br />
●<font color="#ff0000">ＨＬ三種の神器。</font></p>
<p>①自転車(車輪止めは持ち上げ式) <br />
②免許証(あるのと無いのとではまるで違う) <br />
③作業着 </p>
<p><br />
テントはやめた方が良い。盗まれる。 <br />
段ボールに建築廃材の木片を立てて、ゴミ袋を広げてガムテープ補修。</p>
<p><br />
<font color="#0000ff">寝床。</font> <br />
毛布だけで良い。 <br />
風対策さえすればまず困らない。 </p>
<p><br />
<font color="#0000ff">飯。 <br />
</font>炊き出しで助けて貰う。 </p>
<p><br />
<font color="#0000ff">煙草。</font> <br />
これはコミュニケーションツール。 <br />
吸わなくても持ってろ。</p>
<p><br />
<font color="#0000ff">着替え。</font> <br />
３日分が基準。多くても少なくてもダメ。 <br />
洗濯予備用にしとくべき。</p>
<p><br />
<font color="#0000ff">衛生。 <br />
</font>シャンプーと歯ブラシと髭剃り。 <br />
シャンプーで髭を剃るべき。</p>
<p><br />
ＨＬでも働ける仕事は土方しか無いんだから、 <br />
安全靴(1000)、安全帯(2000)、ゴム軍手(200)、作業着上下(2000)は確保しとくべき。</p>
<p><br />
●俺は路上生活者だ。 <br />
昼間は土方で働いて、 夜は24Hの銭湯で寝てる。</p>
<p>給与日給7000円。 <br />
銭湯700 コインランドリー200。 <br />
昼飯は職場の人と食わないと行けないから1000円位。<br />
かれこれ5ヶ月位続けてる。<br />
月給で言えば10万位 バイト以下さ。 <br />
で支出は飯代3万 銭湯洗濯代で2万 携帯代が1万。 </p>
<p>やっと16万位貯まったけど、はあ～いつまで続くんだろコレ・・・・ <br />
<font color="#0000ff"><br />
嫌になるけどやめても仕事無いしなー、家賃払って生きて行ける普通の生活ができねーんだよ。</font> </p>
<p><br />
●<font color="#ff0000">冬場に寝袋のみで寝ると死ぬ。</font> <br />
<br />
大型の段ボール箱に新聞紙を丸めた物や落ち葉などを詰めてその中に寝袋を設置して寝るのが一番暖かい。 <br />
ただ拠点がないとどうにもならない。 </p>
<p><br />
私は、家を建てられない種類の自分の土地に、小さな小屋を勝手に作って電気も水道も引かないまま生活しているのだが、法律上、家は建っていない事になっているので　これもホームレス？ <br />
もうすぐ10年になり、郵便も宅配も届くし、PCでネットも出来るのだが・・・ <br />
<br />
●それ<font color="#ff0000">市街化調整</font>とかいうの？ <br />
<br />
●ハイ。</p>
<p>『家庭菜園や駐車場　資材置き場など　何にでも使えます（但し建築は出来ません）』という土地です。<br />
街に近い郊外に多く家を建てられないので安く買え、自分名義である以上、その上で段ボールハウスでのホームレス生活を続けても、多分追い出される心配は無いでしょう。 </p>
<p><br />
●電気水道はどうしてますか？ <br />
<br />
●電気はお天道様から恵んで頂いています。電気代はタダですが、初期投資は必要です。<br />
<br />
水は、風呂や洗濯に使わないので必要な量だけ、公園の水道から分けて貰っています。1日当たり5～6リッター位で間に合います。 <br />
<br />
●トイレは穴を掘ったのでしょうか？ <br />
<br />
●小はその辺、大はできるだけ外出時に、そうもいかないときの為にポルタ・ポッティを用意。<br />
<br />
<br />
●台風なんて時はどこに居るんだろ。 <br />
<br />
●俺はビルの隙間に入り込んでビニールシートに包まって震えていた。<br />
懐かしいな。<br />
知り合いは山間部にいたときは太い木の枝をロープ使って組んで簡易シェルター作って避難してたそうだ。<br />
雑木林は飛んでくるものが多くて都会より危険との事。<font color="#ff0000">（注・私も知っていますが、雑木林は、電柱よりひょろ高い大木が倒れてきて、まっ青になります。）<br />
<br />
</font><br />
●スミマセン　ちょっとお邪魔します。<br />
<br />
もうだいぶ前、仕事をしていてわずかながらも収入が有った頃「自分には将来自分の力で家やマンションなどを買ったりは出来そうもないし、かといってアパートに入っていても高齢になったら独り者など、いつかは追い出されてしまうような気がするし、その時になって新しく別のアパートに入るなど無理なんじゃないか」と思うようになった訳なんです。 </p>
<p><br />
<font color="#0000ff">それでもって、色々と考た末、将来いくら貧乏になっても追い出される心配がないように土地位は買っておこうと考えたのですが、どうせ土地を買っても家は建てられないんだから建築不可の土地でいいんじゃないかと思い付き、するとそういう土地は、宅地よりも当然安いので、同じ予算で広い土地を買えるばかりでなく、周囲にも家を建てられにくいので私のような者には好都合な事ばかりが思い浮かび　当時少しはあった貯金を使って思い切って買った土地が、調整区域の雑種地100坪と言う訳なのです。<br />
</font><br />
それは12年前のことです。</p>
<p><br />
今、その土地の上にある小さな粗末な手作りの小屋の中でパソコンに向かってこの書き込みをしています。<br />
2年ほど前に本当に失業をし、収入は無くなりましたがつい最近、月6万の年金が貰えるようになりホッとしたところです。<br />
<br />
この土地を買っておいたために、居所の無い本当のホームレスにはならなくて済みましたがこの小屋は、法律上「家」にはなっていないため　文字通り「私はホームレス？」な訳なのです。<br />
<font color="#0000ff">微妙な所で生きていますが　結構楽しいですよ。</font></p>
<p><br />
●実際若い時（高校の夏休み）に家出したことがあるけれど、数日でも結構きつかった。特に雨の日は自分の身の置き場に困ったな。 <br />
<br />
大きなマンションの最上階の上のエレベーター機械室みたいな所の一角にダンボール持ち込んで寝たけど、エレベーターの機械音が怖かったの覚えてる。 <br />
バナナ一房抱えて神社の敷地の小さなホコラで寝た事もあって、そこは虫がいて大変だった。 <br />
建築現場に寝た日もあったな。仮囲いがあってそこそこ落ち着けた。 </p>
<p>大人になった今ならツリーハウスをいくつか作って、サブで洞窟とかも欲しいな。 <br />
<br />
●とりあえずバイトして上質なアウトドア用品を金を惜しまず購入することだな。 <br />
ゴアテックスとか一枚でも保温力のある上着とかコンパクトシュラフとか <br />
あと水洗いができるものをなるべく。 <br />
そしてできることならそれを使って実際にキャンプすることだ。 <br />
<br />
●お役人様へ。 <br />
ついでにもう一つ質問させて頂きますです、ハイ。 <br />
建築を認められていない土地で、何らかの方法で生活す方法を考え出したと仮定して、その「生活すること」そのものは、違法行為でしょうか？　 <br />
明快にお答え頂ければ、大変有りがたく思います。ハイ。 <br />
<br />
●安い調整地を買って、違法な寝床を作ったとしてもさ、役所が撤去できるっておかしな話だと思うんだ。 <br />
<font color="#ff0000">HLの排除でもそうだけどさ、寝る場所を奪ったら下手したら死んじゃうわけじゃん。 <br />
屋外で寝れるって夏のわずかな間だけだろ？ <br />
憲法で保証されてる「生存権」って建前だけなわけ？ <br />
</font>教えてエロい人。<br />
<br />
●少し角度を変えて考えるとね。利用価値の低い土地を有効利用するという考えは今まで見向きもされなかった廃棄物に少し手を加えて、すごく利用価値のある物に変える行為に通じるんだよね 。<br />
処分に困っていたペットボトルを利用してフリースを生み出したのと同じようなもの。</p>
<p>だいぶ前の話だけど、イーデス・ハンソンさんが　「朝早起きして不燃物置き場を見て歩き、まだまだ使えそうな物を拾ってきて家で利用するのが楽しみ」と言っていた。 <br />
「日本人はどうして使える物を簡単に捨ててしまうのだろう」と嘆いていたのを覚えています。 </p>
<p><font color="#0000ff">ところが　今はゴミ置き場から何かを持ち去るとドロボー扱いになるんだっけ？ <br />
イーデス・ハンソンさんも、今のお役所が見たら、ただのドロボーか。<br />
</font><font color="#0000ff">悲しいネ。</font><font color="#ff0000">（注・ごみステーションを漁って、古本やアルミカンを稼いでいるホームレスの、犯行現場を押さえたという風に、携帯でぱちぱちやっているママさんは、家の近辺でよく見かけるけど、たまにゆくよその国では、まだ一度も見かけたことはありません。）</font></p>
<p><font color="#ff0000"><br />
</font></p>
<p><font color="#ff0000"><br />
<a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20091119/10/uhi36845/a8/28/j/o0640042710311911405.jpg"><img border="0" alt="ルンペン放浪記-ごみを漁るママさん" src="http://stat.ameba.jp/user_images/20091119/10/uhi36845/a8/28/j/t02200147_0640042710311911405.jpg" /></a>
 <br />
</font><font color="#008000">（まだ使える“ダンボール”を物色して、ゴミあさりにいそしむママさん。ゴミあさりは当たり前で、家具あり、冷蔵庫あり、食い物ありの、ニューヨーク・シティ　2007/7/29）</font></p>
<p><font color="#ff0000"><br />
</font></p>
<p><br />
●知り合いの年老いたお年寄り（同じか？）が、私の土地を貰ってくれないだろうか？　と言ってきた。その土地とは、しばらく前に買って使っていた30坪程の3角形の家庭菜園向け（農地ではない）の土地で、自宅からはクルマを使わなければ通えない距離にあるので そろそろ手放して身軽になりたいと言う。お金を出して買った土地なのだが、とても買い手が付くような土地ではないと思うようになり、もしよかったら・・・　 という事だったのです。名義変更の費用は負担しましたが　ありがたく頂き、ほんの気持のお礼を差し出したら、恐縮して感謝されてしまったという本当の話です。</p>
<br />
<p>これは、先々が心配になってきたお年寄りが、まだまだ元気な飼い犬などを「誰か、私の代わりに可愛がってくれる人を捜して欲しい」と考えるようになるのと同じですね。もしかしたら、貴方の近くにも、こういう話はあるかも知れませんよ。 <br />
<br />
●<font color="#ff0000">いい話ですね。</font><br />
<br />
●過疎の話題が出てるけど鹿児島県民の俺ならアドバイスができるぞ。 <br />
鹿児島だと地域によっては一軒家や二階建てが無料で借りれる場所とかもある。<br />
過疎過ぎて人来てくれ！みたいな地域もあるから。</p>
<p>他にも山がデフォルトで完備されてるから山の奥まったところを勝手に切り開いてテントでも張れば普通に野営できる。 <br />
マジで死体とか捨てても絶対にバレないような場所は多い。 <br />
まぁ基本的に市街地から外れた場所限定なんだけどね。 </p>
<p>公園から水は調達できるし、最悪、川の水飲んでも死なない。 <br />
海にも面してるから海釣りとかも普通にできる。 <br />
あと、基本的に山が切り開かれて野営が撤去されることは無いと断言する。 <br />
鹿児島のさらにと田舎になると未開の地は多い。 </p>
<p>勝手に山を切り開いて自給自足しても大丈夫じゃないか？ <br />
野菜とかをテントの周辺で栽培して水はそこらで調達できるし・・・。 </p>
<p>残りは米だが近くに小さな田んぼでも作ればいいと思うよ。<br />
田舎だし土地は安いと思うから。 </p>
<p>せめて３人ぐらい居て役割分担や娯楽が調達できれば・・・・。 <br />
テレビが映るくらいの電力をどうにか出来ればな・・・。 </p>
<p><br />
●貸すだけの話には全く興味ないなぁ。<br />
貸すってのと貰えるってのとは天地ほどの差があるし・・・ <br />
たった10坪でいいから、貰えるのだったら喜んで行きたいね。 <br />
１０坪も有れば余裕で車上生活が可能だし。<br />
<br />
●しかし　土地の事を考えると　何か変だねー <br />
<font color="#0000ff"><br />
大昔は土地は誰のものでもなかったハズだ。<br />
いつの間にか　所有者が決まっていた。<br />
俺は許可した覚えはないのだが。</font></p>
<p><font color="#0000ff">誰も居ない海水浴場に行って　砂浜に横になったら　「そこは俺の場所だ」と怒られるようなものだ。<br />
</font><br />
●でも同じ金がないなら狭いアパートで家賃を絞り取られるより自分の土地に三角テント張るほうがいいな。 <br />
<br />
●ニート歴1年が経ったとき親から出て行ってくれって言われた。<br />
一日中部屋に閉じ篭ってネットばかりしている。<br />
電気代や食事代は誰が払ってると思ってるんだ。 <br />
お前はうちの家族の癌だ早く出てってくれ。<br />
そして僕はひとりになった。もう終わりだ。 <br />
<br />
●<font color="#ff0000">どうして終わりなの？ <br />
これから始まりだよ。<br />
</font><br />
<font color="#0000ff"><font color="#333333">●</font>ホームレス用のシェルターとか各地に作れよな。 <br />
そこでは夕飯を配給されて町の環境美化の一環としてシャワーも浴びれるようにして住所も与えて簡単な仕事も斡旋してとか、なんで政府はホームレスをほったらかしなんだよ。</font></p>
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<p><font color="#ff0000"><br />
</font></p>
<p><font color="#ff0000">●２チャンネル<a href="http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/dame/1251535550/" target="_blank">『ホームレス生活術』<font color="#ff0000">（</font></a>
 ０９／８／２９～）より、コアだけを抜粋させていただきました。若いやつらも、凄いね。とてもとても、心強い。</font><font color="#ff0000">深謝。●</font></p>
<br />
<br />
]]> </description>  
      <link>http://ameblo.jp/uhi36845/entry-10390462060.html</link>  
      <pubDate>Tue, 17 Nov 2009 20:40:10 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item> 
      <title>「ライフ・イズ・ビューティフル（人生は美しい）」と、ねね</title>  
      <description> <![CDATA[ <p><br />
　　　　　　　　　　　　　　　<br />
　　　　　　　　　　　　<br />
　<br />
</p>
<br />
<br />
<p><font color="#ff0000">タヒチからの乗り継ぎの客を待って出発するコンチネンタルはツアー客よりむしろぱっとしないビジネスマンや軍関係の下級雇員が大半を占めているようだった。<br />
</font><br />
ディナーも終え、照明を落として数時間もすると、みな疲れているらしく、機内はいつのまにか静かになった。<br />
ねねは黒人女性と隣り合わせた。<br />
その女性は看護婦で、急逝した父の葬儀に参列するためガム島の米軍基地からヒューストン経由でフロリダの田舎まで戻るという。<br />
ねねとは意気投合していたようだった。<br />
互いに流暢な英語で、家族のこと、猫のこと、最近話題になっている沖縄の米軍基地のことなどを語り合っていたが、ねねが隠し持ってきたボトルが空になると、看護婦は、耳あてと眼帯をつけ、ぴんと背中を伸ばしてバックシートにもたれかかってしまった。<br />
<br />
<br />
ねねは客室乗務員の目を盗んでもう一本取り出して、ぐびりとラッパ飲みした。<br />
「あの女、あたしのことをハリウッドのお招きを受けたのですか、といったわ。お世辞よ、でもその意味、あなたに理解できて？」ねねは興奮していた。「この便を探し当ててわたしとてもラッキーだったわ。女優と勘違いされたなんて何十年ぶりかしら？叩くだけ叩いた航空券も信じられないほど安かったし、あなたなら、ボブもきっと歓迎してくれるよ。ラッキーよね。ねえ、これってライフ・イズ・ビューティフルってことじゃない？」<br />
手元のアルコールは綺麗に飲み乾すまでやめない女だった。<br />
「飲みすぎだな、ねね」私は窓から海を見ていた。「つまみ出されても助けてくれるような豪華船もタグボートも見えないぞ」<br />
「ビューティフルな気分のときは、誰だって飲みすぎてもいいのよ」<br />
「誰がそんなことを決めた？」<br />
「キリストよ」<br />
「あんたのキリストにかかると手も足も出せんな」<br />
「あたしの場合、墜落しても、きっとトランポリンを広げて救援隊が受け止めてくれるの。だからあたしいくら飲んでいいのよ。だから、これ、いただくわ」<br />
ねねは私のポケットから錫製の小型水筒をひょいと奪った。<br />
「ああ、おいしいウオトカだこと、とてもきくわ」<br />
「毒入りだから、半分ほど残しておいてくれるとありがたいぜ」<br />
「期待していて。だけど、ライフ・イズ・ビューティフルがネックね」<br />
<br />
肌の浅黒いパーサーが来た。<br />
低い鋭い声で、持ち込みは困るとがたがたの英語でいって、錫の水筒を取り上げ、取り付くしまもなく中身をボールに捨ててしまった。<br />
「最悪ね」ねねは毒づいた。「礼儀知らずは、しっ、あっちに行け」<br />
日本語は分からないというように、パーサーは肩をすくめた。<br />
「うそつき、ユーアー、ライアー、アンドごみ野郎。ゴーアウト、アンド失せやがれ。あほめ、糞ったれ」<br />
取り合わないが一番だ。<br />
一万メートル上空を時速千キロで静止したように駆け抜けるジェット旅客機の小窓から私は外界をのぞいた。<br />
ねねはせなかを丸めて眠り込んでしまった。</p>
<p><br />
<font color="#ff0000">もう、２０年になるのか。<br />
</font><br />
ある日、地方競馬場でみぐるみはがれ、銀行強盗でもして金を手に入れようかとゲートをふらふらと歩いていると、ふと、はずれ馬券をあさっている女がいた。<br />
「強そうね」</p>
<p>「喧嘩だけはな」</p>
<p>「ねえ、一杯ご馳走してくんない？のどがからからなの」<br />
見てくれのいい女で、何か喋るとあたりがぱっと華やいだ。<br />
「あいにく、おけらでね。コーラーしか、ご馳走できないぜ」<br />
「コカ・コーラーはいや。糞のにおいがするわ。ツケのきく店、あって？」<br />
「あるがね……」<br />
「出入り禁止なのね。どんぴしゃりでしょう！でもいいわ、あたし、今日は派手に飲みたい気分なの、ちょっとつきあって」<br />
ねねは、ひょいと手をあげて通りがかりのタクシーを止めた。<br />
<br />
容易に想像できたが、ねねにいいよるろくでなしはあとをたたなかった。<br />
画廊を持っているやつとか、産婦人科医とか、深夜テレビのアナウンサーとか、政治家の私設秘書だとか、名の売れた声優さんだとか……私もろくでなしだったが、のし上がるために必要な教育も、明日の算段も、係累もないやくざな飯場暮らしだった。<br />
<br />
ねねは、私に読み書きを教え、着ているものはもちろん、髪の形や箸の上げ下ろしから言葉づかいまでうるさく文句をつけながら、金につまるとインチキな投資話を持ちかけ、あちこちの飯場を渡り歩きながら貯めこんだ私の貯金残高をむしり取った。<br />
<br />
さすがに化粧品のネズミ講にはひっかからなかったが、秩父の山岳地やそのあたりに点在する二束三文の調整区域なら、目をつぶって話に乗った。</p>
<p><br />
そうしていれば、ねねは必ず寄ってくるし、やがて時代の底がぬけ、ねぐらにも食い物にも見離される日が来ることはわかりきっていたからだ。</p>
<p><br />
<br />
<font color="#ff0000">それにしても、いったい何度別れ、何度よりを戻したことか。</font></p>
<font color="#ff0000"><p><br />
</p>
<p><br />
<font color="#333333">しかし、それも、もうおしまいだった。</font></p>
<p><font color="#333333">私は、河川敷で知りあった片手のない女と芋を主食にして暮らしていた。</font></p>
<p><font color="#333333">片手はないが、女は私と瓜二つだった。</font></p>
<p><font color="#333333"><br />
</font></p>
<p><font color="#333333">私が右を向こうとすれば右を向くのではなかった。左を向こうとすれば、左を向くのではなかった。</font></p>
<p><font color="#333333">右を向くと同時に右を向き、左を向くと同時に左を向いた。<br />
</font></p>
<p><font color="#333333"><br />
私たちは土に濡れ、山岳地に貯水槽を埋め、水を引き、豚やニワトリを飼い、調整区域を畑にして、大根やネギ、キャベツを育てた。<br />
<br />
ねねは、ひょっこり訪ねてくるたびに目を見張った。<br />
<br />
<br />
これが最後だった。<br />
牛も羊も飼い、稲作もやりたかったし、こなしきれない通信販売も軌道に乗せたいと思っていた矢先、ねねはいわば正式に別れを告げにやってきた。</font></p>
<p><br />
<br />
<font color="#333333"><font color="#ff0000">ねねをゆすってみたがむにゃむにゃいうだけだった。</font><br />
<br />
はじめてあった３３歳からいつのまにか５３歳を数え、すっかり色香のあせたねね、子もなく、女優になりたいという夢を追いつづけて破綻し、残骸になってしまったねね。<br />
いつまでたっても愚かな、ねね。<br />
（いっしょに暮らしているボブとあって欲しいの）――といってきかないねねが、ふと、愛おしかった。<br />
何年も忘れていたが、私はねねの痩せこけた頬に、そっと唇を触れた。</font></p>
<br />
<p><font color="#333333">ヒューストンで乗り継いだコンチネンタルはでこぼこだらけで、まるで使い古されたバスのようにはげちょろけていた。ファストクラスもビジネスクラスもエコノミーもみな外国人の乗客ばかりで、彼らは、みなあけすけで親切で信じられないことにとてもナイーブだった。荷物を満載したリュックをラックに乗せようとして四苦八苦していると、教授のような老人がさっと手伝ってくれた。<br />
二日酔いのねねは瀕死の病人のようだった。<br />
荷物をカートに載せ、ねねを背負って、荷物運びの下男のように列に並んだり、トイレに駆け込んだりした。<br />
ポリの尋問に途方に暮れていると、北海道で英語教師をしているという白人青年が通訳してくれた。<br />
その青年のおかげで何とかデンバーの荷物置き場と出口にたどり着いたようなものだ。<br />
出口には、ねねの亭主は来ていなかった。<br />
「ボブはきっと酔いつぶれているのよ」<br />
ねねは明らかに失望を滲ませて、肩を落とした。</font></p>
<br />
<br />
<p><font color="#333333"><font color="#0000ff">高地のせいか、夜が来ても、空のふちにいつまでも濃いブルーが漂いつづけた。</font><br />
</font></p>
<p><br />
<font color="#333333">多数の民族の悲惨と矜持が、路地の暗がり、ベンチの上、見捨てられた廃墟にも、いたるところに充満し、誰もが、嗚咽をこらえ、穏やかに、この世のありようの過酷さをやり過ごしているように思えた。<br />
ビジネス・エリートをはじめ、吸殻を探しつつカートを押してよろめくホームレスの夫婦にいたるまでみな、誰のものでもない個性を孔雀のようにぶら下げ、声をかけると、誰もが「ホワイ？ジャブ」(てめえこそどうだね？)と豊かな表情を崩した。<br />
</font></p>
<p><font color="#333333">公園で戯れる人々はみな優美に、しなやかに闊歩し、木々にはリスが飛び跳ね、芝生ではサッカーに興じる男女にまじって黒くてしなやかなドーベルマンが疾駆した。<br />
その夢のような光景を眺めていると、貧乏も失業も老いも、戦争ですらどこか遠くの、ありえない世界の不躾な出来事のように思えた。</font></p>
<br />
<br />
<p><font color="#333333"><font color="#ff0000">毎日、ダウンタウンで飲み、食らい、のどが痛むのも構うことなくわめき散らし、ボブと過ごした。<br />
</font><br />
<br />
ボブは３７歳のとき、弟といっしょにカルフォルニア経由でメキシコから不法入国した。<br />
弟は、国境で射殺された。<br />
以来働きずくめに働き、ニューオリンズの農場でハリケーンに襲われ、メキシカンを頼ってデンバーで煉瓦工になった。<br />
煉瓦工の口も底がつき、路上生活をしているとき、コインを手渡してくれたねねに声をかけられ、やがて、ねねといっしょにＮＰＯを手伝いながらシェルターで暮らすようになった。<br />
<br />
</font><font color="#ff0000">日本語を理解するボブと私は、最初に会った瞬間から意気投合した。</font></p>
<br />
<p><br />
<font color="#333333">「最後に、テキーラをやろうか」<br />
「おれもそう思っていたところさ｣ボブはそう答えて、銀行でドルを降ろしてきた。「安いところを知っている」<br />
がらんとして殺伐とした店にはテキーラは置いていなかった。<br />
降ろしてきた札は全部デュークボックスにつぎ込まれた。<br />
ビールを飲み、蟹を食い、メキシコ女を巻き込んでのドンちゃん騒になった。<br />
勘定を払う段になっていいあらそいになった。<br />
「おまえはあちこちおれを案内してくれた。わしが払うのが当然だ」<br />
「たまにゃおれもはめを外したかったのさ。あんたを案内したのはことのついでさ。ふざけるな」<br />
「だめだ、わしが持つのは日本の流儀だ」<br />
「おれがいっているのはメキシコの流儀だ」<br />
それからまた飲み始め、踊り、空港まで予約していたタクシーが来たので「幸運を祈る｣と硬く握手した。</font></p>
<br />
<p><font color="#333333"><font color="#0000ff">「行くのね」</font><br />
ねねは蚊の鳴くような声でいった。<br />
「行くよ」<br />
「もう会えないのね」<br />
ねねは泣いていた。<br />
「ねねらしくないぞ」<br />
「あたし、送らないわ」ねねはだだをこねた。「さようならもいわないわ」<br />
「元気でな」と、肩を抱こうとして、ふと、数日前から思っていた、ある考えが口をついてでた。「気が向いたら、秩父の山の、おれたちを助けてくれないか。いつでも歓迎するぜ」<br />
「まあ！」<br />
ねねはぱっと明るんだ。<br />
「ボブさえよければね」<br />
「まあ、うれしい！あたしだって、ちっちゃいとき、ひよこを飼っていたことがあるのよ。ねえ、これって、ライフ・イズ・ビューティフルってことなのね。きっと、そうよ！」</font></p>
<p><br />
<br />
<font color="#0000ff"><br />
</font></p>
<p><font color="#0000ff"><br />
</font></p>
<p><font color="#0000ff">乗り継ぎのヒューストンで成田行きを待っている間、日本人観光客の集団に出くわした。<br />
卑小なほど得意げで、信じられないほど醜い。<br />
フロリダやラスベガスに行ける恵まれた身分だという勲章のために、ぼろでもかき集めるようにみやげ物を山ほどぶら下げて、われ先へと座席に走るツアー客を見ていると、吐き気をもよおした。</font></p>
<br />
<p>　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　</p>
<p><br />
</p>
<br />
<p><br />
</p>
</font><br />
]]> </description>  
      <link>http://ameblo.jp/uhi36845/entry-10386678018.html</link>  
      <pubDate>Thu, 12 Nov 2009 20:07:26 +0900</pubDate> 
    </item> 
  </channel> 
</rss>
