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    <title>交心空間 徒然雑記</title>  
    <link>http://ameblo.jp/skmt/</link>  
    <description>◇ 希有な脚本家の創作模様 ◇</description>  
    <language>ja</language>  
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    <item> 
      <title>絵本の出版に向けて</title>  
      <description> <![CDATA[ <p>　一昨年の夏……。<br />
　27年間勤めた会社を早期退職するとき、所属していた部の送別会は辞退しま<br />
したが、それとは別に直属の上司と部下たちが送別会を開いてくれました。そ<br />
の席に十数年間私を支えてくれた部下のひとりが４歳になる娘を連れてきてく<br />
れました。最初は人見知りしてたけど、そのうち打ち解けておしゃべりや店に<br />
あった絵本を読んだりして、ほとんどその子と楽しく遊んでました。（他の人<br />
たちゴメン）</p>
<br />
<p>　──そのときかな。絵本を出したいと思ったのは。</p>
<br />
<p>　執筆を終えて、昨年後半から動き、絵を描いてくれる人も見つかり、絵本の<br />
レイアウトを考え、キャラクターのイメージ画も決まり、出版社と締結……。<br />
今年秋の刊行に向けて、さあ、いよいよ佳境に入ります！<br />
</p>
<br />
<br />
]]> </description>  
      <link>http://ameblo.jp/skmt/entry-11158247320.html</link>  
      <pubDate>Tue, 07 Feb 2012 20:57:27 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item> 
      <title>ドラマ脚本を書くために…</title>  
      <description><![CDATA[<p>
 <p>　──脚本は誰でも書ける。</p>
<br />
<p>　脚本家は「どれだけの風変わりを思いつくか」「どれだけ冷静かつ客観的に<br />
なれるか」が、ユニークな作品創りにつながります。ひとつのエピソードを思<br />
いつき、何の疑いもなく書くようでは、ドラマは一定方向にしか転がりません。<br />
ワンパターンで味気ない『脚本止まり』がいいところでしょう。そうならない<br />
ために、考えたエピソードが「誰の何について語るものか」「そのドラマにと<br />
って何を意味するものか」を明確にしたうえで、本当にそれが適当か、必要か<br />
を吟味する必要があります。そして「脚本を書く」ではなく「ドラマを書く」<br />
を目指してこそ、その果てにでき上がったものが『真のドラマ脚本』なのです。</p>
<br />
<p>　──しかしドラマは千思万考の果てに生まれる。</p>
<br />
<p>■<a href="http://ameblo.jp/skmt/entry-10003828660.html" target="_blank">ドラマとは何か…</a>
 （2005年８月28日記事）<br />
</p>
<br />
 
</p>]]></description>  
      <link>http://ameblo.jp/skmt/entry-11134099680.html</link>  
      <pubDate>Thu, 12 Jan 2012 21:45:57 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item>
      <title><![CDATA[PR: 【北海道スキー】家族で楽しむスキーリゾート]]></title>
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      <description><![CDATA[<table cellspacing="0" cellpadding="0"><tbody><tr><td align="left" valign="center"><a href="http://rss.rssad.jp/rss/ad/cFJYFv2UdB0C/0MaRa9f8JwkU?type=2" target="_blank"><img alt="" style="border: 0;" border="0" src="http://rss.rssad.jp/rss/img/cFJYFv2UdB0C/0MaRa9f8JwkU?type=3&ent=5ba7dabb23912b91ab0939116a2148bd"/></a></td></tr><tr><td align="left" valign="top" > リフトもレッスンも追加代金不要！航空券 宿泊 食事込の冬リゾート </td></tr></tbody></table><div style="font-size:10px;"><span style="padding-top:5px;"><br style="display:none"/><a href="http://www.rssad.jp/trendmatch/trendmatch.html">Ads by Trend Match</a></span><br/></div>]]></description>
      <pubDate>Thu, 12 Jan 2012 21:45:57 +0900</pubDate>
    </item>
    <item> 
      <title>もの書きの責任</title>  
      <description><![CDATA[<p>
 <p>　新年 あけまして おめでとうございます</p>
<br />
<br />
<p>　──「もの書きの責任」とは何か。</p>
<br />
<p>　昨年出逢った人からいただいた年賀状の添え書きを見て、ふと過ぎりました。<br />
今年はこれを念頭に置いて現在進行中の企画を中心に動きたいと思います<em>！</em></p>
<br />
<p>　もちろん他の案件もおろそかにすることなく、実現もしくは目処をつけられ<br />
るよう力を注いでいきま～す<em>!!</em><br />
</p>
<br />
<p>───────────────────────────────────<br />
　　　　　　　　　　　　　　　本年も「交心空間」をよろしくお願いします</p>
<br />
<p>　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　坂本　博<br />
</p>
 
</p>]]></description>  
      <link>http://ameblo.jp/skmt/entry-11124124209.html</link>  
      <pubDate>Sun, 01 Jan 2012 22:34:51 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item>
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      <description><![CDATA[<table cellspacing="0" cellpadding="0"><tbody><tr><td align="left" valign="center"><a href="http://rss.rssad.jp/rss/ad/cFJYFv2UdB0C/yG4FFUlGzZCM?type=2" target="_blank"><img alt="" style="border: 0;" border="0" src="http://rss.rssad.jp/rss/img/cFJYFv2UdB0C/yG4FFUlGzZCM?type=3&ent=f11cd87aefdbf0c4a8741c248f7706a7"/></a></td></tr><tr><td align="left" valign="top" > 辰の絵柄も勢揃い！簡単便利な《光ソフトタウン》で年賀状を作ろう。 </td></tr></tbody></table><div style="font-size:10px;"><span style="padding-top:5px;"><br style="display:none"/><a href="http://www.rssad.jp/trendmatch/trendmatch.html">Ads by Trend Match</a></span><br/></div>]]></description>
      <pubDate>Sun, 01 Jan 2012 22:34:51 +0900</pubDate>
    </item>
    <item> 
      <title>脚本コンクールの審査結果と総評</title>  
      <description><![CDATA[<p>
 <p>　平成２３年度「ＮＨＫ中四国ラジオドラマ脚本コンクール」の審査結果と、<br />
私の総評を掲載します。</p>
<br />
<br />
<p>入選　　該当なし</p>
<br />
<p>佳作　『金毘羅夫婦』　石原理恵子（東京都） <br />
佳作　『風の足跡』　　水村節香　（大阪府）</p>
<br />
<p>そのほか一次審査通過作品<br />
　　　『立花村回顧録』　　　　　　　　　福島俊弥　（東京都）<br />
　　　『黒谷の鯉のぼり』　　　　　　　　松英一郎　（愛媛県）<br />
　　　『そろばんマジック』　　　　　　　旅瀬健二　（東京都）<br />
　　　『中年の恋は、秋の季語ですか？』　津川有香子（大阪府）<br />
　　　『風がはばたく時』　　　　　　　　高橋美和　（愛媛県）<br />
　　　『太陽が近い街』　　　　　　　　　浅田佳子　（東京都）<br />
　　　『トレーズ・ダイアリー』　　　　　高橋　渡　（東京都）<br />
　　　『ミューズの住む島』　　　　　　　吉川さちこ（兵庫県）</p>
<br />
<br />
<p>*--------------------------------------*<br />
【総評】</p>
<br />
<p>　今年度の作品を総ずると『起承承結　美談善人』の印象です……。</p>
<br />
<p>　最終選考に残った10作品の「ストーリー展開と人物像」がこの熟語で表され<br />
てしまうのは、実に寂しい限りです。「どんぐりの背比べ」といっていいでし<br />
ょう。しかもドラマとしては未成熟で短身の争いです。悪い意味で大いに悩み<br />
ました。<br />
　確かにストーリーの内容も人物の境遇や抱える問題は、それぞれに違います。<br />
しかしその衣（ころも）を剥ぎ取って「展開の骨組み」「結末の方向性」「人<br />
物の本質」を分析すると、すべての作品に「転句・クライマックスが物足りな<br />
い」「美談に持ち込んでいる」「登場人物が善人でありすぎる」という特徴が<br />
見えます。<br />
　原因はひとえに『ネタ（エピソード・人物像・ストーリー展開）の検討不足』<br />
といえます。発想があってから脚本執筆まで「どれだけ検討を積み重ねたか」<br />
です。もしかしたら「こんなドラマを書きたい」という大枠の発想後すぐに脚<br />
本執筆に入り、そのつど思いついたエピソードや台詞で書き上げたのではない<br />
か、と受け取れます。<br />
　検討をそこそこに書いた脚本には特徴が見られます。如実に現れるのが「台<br />
詞」です。ムダ台詞・説明台詞・ナレーションまたはモノローグといった「不<br />
純物」が多くなります。これらは展開の間延びをもたらすだけでなく、原稿枚<br />
数を増やす要因にもなります。これにより「起句承句」の枚数が増えます。当<br />
然「転句」を書く余裕（枚数）が減り「書き込み不足（ドラマ性の希薄）」が<br />
生じます。気がつけば規定枚数に近づいてきたので「強引なまとめ」に陥りま<br />
す。結果『起承承結』の脚本になるのです。<br />
　ドラマで人物が交わす「台詞」と現実社会の「日常会話」には大きな違いが<br />
あります。ドラマの台詞は、わずか数秒（数分）のシーンでドラマの方向性に<br />
沿って必要な内容を伝えるものです。ところが日常会話は、そこまで計算して<br />
しゃべっていません。相手に「何をどう伝えるか」という点は共通しています<br />
が、ドラマの台詞のように吟味されたものではありません。どこかダラダラし<br />
ていたり余分な言葉、つまり不純物が混じっています。これらを取り除き、展<br />
開に沿った組み立てをし、印象的な表現を織り交ぜたのが「台詞」になります。<br />
つまり脚本作りには、ストーリーで構成を考えるように『台詞の構成』も必要<br />
不可欠ということです。<br />
　もうひとつの印象「美談善人」も検討不足が招いた結果といえます。こちら<br />
は「人物」に対する検討です。物語をスムーズに展開させればさせるほど、人<br />
物は物語のために都合のよい応対をしているように映ります。人間性ではなく<br />
「人形化」です。<br />
　「美談や善人がいけない」といっているのではありません。仮にそこに到達<br />
するにしても、もっと多彩もしくは深みのある人間性や展開が必要です。主人<br />
公にちょっとした問題点を与えたぐらいの「かりそめの葛藤」や、あまりにも<br />
一本道で小高い丘を越えたぐらいの「クライマックスもどき」、さらには論理<br />
の飛躍ともいえるくらい「強引なラスト」で描くと、ドラマとしてのオモシロ<br />
ミは半減激減するといいたいのです。<br />
　二転三転する展開、深みあるクライマックス、豊かな人間性を描くには、50<br />
～55枚の原稿用紙（今年度の規定枚数）をどう書き込むかがポイントになりま<br />
す。そのひとつの方法が「台詞のスリム化」でもあります。台詞が簡潔になれ<br />
ば、それだけ多くのエピソードやひとつのエピソードでも掘り下げて書けます。<br />
ストーリー展開にテンポも生まれ、血のかよった人間性を描くことにも繋がり<br />
ます。つまり台詞を極めることが、真の意味での『ドラマ脚本』を書く道しる<br />
べなのです。</p>
<br />
<p>　……結果、今年度の入賞作品は「該当なし」となりました。佳作の『金毘羅<br />
夫婦』は審査員全員の評価を得ました。例年ならば入賞といえるだけの票数を<br />
獲得しています。それにも拘わらず入賞に至らなかったのは「脚本として成立<br />
しているがドラマ性は薄い」と判断されたのが一番の理由といえます。<br />
　入選・佳作に向かうチャンスは10作品すべてにありました。「逃した魚の大<br />
きさ」を今一度噛み締めてください。来年は、発想があったてもすぐに脚本を<br />
書くのではなく、検討を重ねたうえで『しっかりしたストーリー構成、台詞構<br />
成』を行い……そして脚本執筆に取り組んでほしいものです。</p>
<br />
<p>　　　　　　　　　　　　　　　*--------------------------------------*<br />
</p>
 
</p>]]></description>  
      <link>http://ameblo.jp/skmt/entry-11118424644.html</link>  
      <pubDate>Tue, 27 Dec 2011 10:21:36 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item> 
      <title>久々の入塾者</title>  
      <description><![CDATA[<p>
 <p>　脚本＠塾に閑古鳥が鳴いて３年以上になりますが、別に閉鎖したわけではあ<br />
りません。その甲斐あってか、今月初めに久々の入塾者がありました。まだ脚<br />
本を始めたばかりで、一作品しか書いた経験がないとのこと……。どんな作品<br />
であれ、途中で投げ出さず完結させることは非常に大事です。<br />
　今後は脚本（創作）がどういうものかを学んで、人間性ドラマ性豊かな逸品<br />
が書けるよう、頑張ってもらいたいですね。</p>
<br />
<p>　──塾生がいると私も活性化できて有意義な時間がすごせます。（笑顔）</p>
<br />
<p>■<a href="http://ameblo.jp/skmt/entry-10049031006.html" target="_blank">脚本家･小説家志望者、集まれ！（「脚本＠塾」の入塾について）</a>
<br />
</p>
 
</p>]]></description>  
      <link>http://ameblo.jp/skmt/entry-11086247880.html</link>  
      <pubDate>Tue, 22 Nov 2011 21:12:11 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item> 
      <title>脚本執筆までの流れ</title>  
      <description><![CDATA[<p>
 <p>　プロット『ライブに来んさい』に、ポンポンダリアさんからのコメントで、<br />
「こういうきちんとしたプロットを書かれるのですか？　というか、書いたほ<br />
うがいいのでしょうか？……シナリオの世界は深いですねえ。」とありました。</p>
<br />
<p>■<a href="http://ameblo.jp/skmt/entry-10018294193.html" target="_blank">プロット『ライブに来んさい（第20節）』</a>
 （2006年10月13日掲載）<br />
　　　　　（コメント『面白かった！！！』は 2011年11月５日投稿）</p>
<br />
<p>　コメント欄で説明するには長くなるので、記事として掲載します。</p>
<br />
<br />
<p>　放送局など第三者に（正式に）企画提案するときは、このくらいにまとめま<br />
す。枚数としては、四百字詰め原稿用紙で、短ければ５枚程度ですが、長けれ<br />
ば20枚程度もあります。このときは90分～２時間ドラマ、または20～30分で連<br />
続ものを想定していました。平均的には10枚程度ですかね……。（コンクール<br />
応募ではないので枚数は気にしません）<br />
　掲載ものは、昔実際にテレビ局に提案したもの（不採用ですが）を、ブログ<br />
公開用に手を入れて解説をつけました。私も若いころ脚本の勉強として、放送<br />
化になる脚本を月刊誌『ドラマ』や『シナリオ』で読みました。そのとき作者<br />
は「何を考えてこのシーンや台詞にしたか」と、あれこれ推察したものです。<br />
「解説があればいいのに」と思ってましたから……。</p>
<br />
<p>　相談レベルで文意を汲み取ってもらえる第三者なら「まだこんな感じですが」<br />
と「ラフ」です。プロットもどきといったところでしょうか。<br />
　創作の過程として「自分が解ればいい」のレベルなら、もっと「雑」です。<br />
創作の始まりなんて、そんなもんです。文章になってないもの、キーワードだ<br />
けを綴ったのもアリです。もうプロットとはいえません。</p>
<br />
<p>　プロットは（私の場合）第三者に読んでもらうためですから、提案やブログ<br />
のように公開性がないなら書きません。むしろ『構成』までやったら『脚本執<br />
筆』に入ります。プロットは書かなくとも、構成は必要です！</p>
<br />
<br />
<p>【脚本執筆までの流れ】</p>
<p>　・発想<br />
　　　│<br />
　　　▽<br />
　・ネタ集め（雑書き：思いつくことや、キーワードを書き出す）<br />
　　　│　　　　 △　　 △<br />
　　　▽　　　　 │　　 │<br />
　・採用と却下 ─┘　　 │<br />
　　　│　　　　　　　　│<br />
　　　▽　　　　　　　　│<br />
　・人物像やテーマ検討　│<br />
　（採用と却下）────┘<br />
　　　│<br />
　　　▽<br />
　・構成（人物像、テーマ、シーン配列などが固まる）<br />
　　　│<br />
　　　├────────┐<br />
　　　│　　　　　　　　│<br />
　　　│　　　　　　　　▽<br />
　　　│　　　　　　※プロット（必要に応じて執筆）<br />
　　　│<br />
　　　▽<br />
　・脚本執筆</p>
<br />
<p><br />
　本当に『構成』は大切な作業です。これがしっかりできたら、脚本執筆は難<br />
しい作業ではありません。エピソードやストーリー展開、人物の心境や反応な<br />
ど、意図を明確に捉えているわけですから、あとは台詞をどうするかに専念で<br />
きます。台詞先行で考えたときのデメリットは「長台詞、根拠の欠落、くどい<br />
（重複エピソードや台詞の記述）、展開の方向性が迷走しがち……」などが考<br />
えられます。一方、ブロック単位（シーンごとではなく、一連の展開をまとめ<br />
たグループ）に、箇条書きでどんどん書き埋める進め方「構成先行」のほうが、<br />
エピソードなどの前後関係や意図を記入（覚え書き）しておくこともできます。<br />
要するに構成は「脚本の設計図、案内図、レシピ、楽譜）……」のようなもの<br />
です。台詞の内容が複雑で長めになると思えば「台詞構成」を考えるのもいい<br />
でしょう。「何からどう伝えていくか」を書き出します。つまり施工図やパー<br />
ト譜のようにより詳細な構成があれば、濃密で安定した脚本に仕上がるという<br />
ものです。<br />
　構成ができたからといって脚本作りは終わりではありません。どれだけ詳細<br />
に書くかの目安はありませんが、「漏れや矛盾点、不要事項など」をチェック<br />
して脚本執筆への自信がもてたら、その辺でヨシとしましょう。<br />
　構成段階でも「ちょっといいかな」と思う台詞は、脚本執筆で必ず使うわけ<br />
ではありませんが、台詞構成でなく台詞自体を書き留めることもします。ただ、<br />
深入りして台詞ばかりを書いていると、構成ではなく脚本になります。構成の<br />
目的は「意図を考えながらエピソードやストーリー展開、台詞の内容を固める」<br />
です。脚本形式、プロット（小説形式）とは違って「構成の書き方（フォーマ<br />
ット）」はありません。それだけにプロアマ通じて独自の書き方をしているの<br />
ではないでしょうか。</p>
<br />
<p>　──構成の書き方、考え方については別の機会に話しましょう。</p>
<br />
<br />
<p>　プロットにせよ、構成にせよ、書かずに（頭の中で整理して）脚本化できる<br />
なら、その人はそのやり方でいいでしょう。私は脳ミソがパンクしたり、あと<br />
になって「あれ、何だったかな」とよくあるので「書き出しておく」という作<br />
業で進めます。<br />
　ポイントは『採用と却下』の繰り返しです。必要なら『構成』『脚本執筆』<br />
でも行います。振り返ったとき「書き残し」が役に立ちます。もちろん改訂の<br />
ときもです。</p>
<br />
<p>　こんなイメージで脚本作りをしています。奥が深いというか、面倒くさいよ<br />
うですが……「慣れ」ですかね。（笑）<br />
</p>
 
</p>]]></description>  
      <link>http://ameblo.jp/skmt/entry-11070900380.html</link>  
      <pubDate>Sun, 06 Nov 2011 21:51:59 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item> 
      <title>探しものは何ですか…</title>  
      <description><![CDATA[<p>
 <p>　何の因果か分かりませんが、即行（ブックマーク）で『交心空間 徒然雑記』<br />
にお越しくださった方、ネット検索など巡り巡ってお越しくださった方、ご来<br />
店ありがとうございます。目的の記事に出逢えましたか……。</p>
<br />
<p>　さらに「このブログにはどんな記事があるの」と思われた人！</p>
<br />
<p>　そんな方のために“もくじ”を用意しています。</p>
<br />
<p>　テーマ別に記事タイトルを一覧表示（リンク付け）したものです。タイトル<br />
だけでは内容まで推測できないものもありますが、まあ、チラッと覗いてみる<br />
ぐらいで、とにかく利用していただけたら幸いです。</p>
<br />
<p>■<a href="http://www6.ocn.ne.jp/~c-heart/blog_index00.html" target="_blank">交心空間 徒然雑記「テーマ別タイトル一覧」</a>
<br />
（右側サイドバーの同名バナーからも入れます）<br />
</p>
 
</p>]]></description>  
      <link>http://ameblo.jp/skmt/entry-11068403004.html</link>  
      <pubDate>Fri, 04 Nov 2011 15:05:27 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item> 
      <title>背徳の庭</title>  
      <description><![CDATA[<p>
 <p>　淡い柿色の和服姿で剪定鋏（せんていばさみ）を握り締めた女が、秋の朝陽<br />
を浴びながら庭木の手入れをしている。女の歳（とし）は三十路を少し越えた<br />
ころであろうか、端麗なまでに研（と）ぎ澄まされたその容姿は、手にした鋏<br />
の刃の輝きとは比べものにならないほどである。<br />
「お目覚めですか……」<br />
　古くなった小枝を切り落とすと、その背後へ静かに近づいてきた初老の男に<br />
意識を向けた。そしてまた素知らぬ顔で、どの枝を切り落とそうかと木々を見<br />
渡していく。<br />
「こちらにお泊まりになったのは、初めてですね」<br />
「そうだったかな」<br />
　男は知りながらも恍（とぼ）けた感じで返した。すぐうしろにつくと、女の<br />
白いうなじを見つめながら、ひんやりとした朝の空気に丹前の襟元を締め直し<br />
た。初老といっても、まだその職を引退するには早すぎる歳であろう。会社人<br />
間としての野望をやっと果たしたところで、社長の地位を手に入れたばかりで<br />
ある。<br />
「あ……そこは根元から切ったほがいい」<br />
「そうですね」<br />
　女は片方の手を鋏に添えると、少し顔をしかめながら力を入れた。バシッと<br />
乾いた音がして枯れた枝は地面に落ちていった。<br />
「何か、ありましたか？」<br />
「なぜそんなことを聞く」<br />
「昨夜、社長さんがお休みになられてから、電話がありました」<br />
「誰からだ」<br />
「無言でした」<br />
「そうか」<br />
　男は密生した庭木の彼方（かなた）に視線を向けた。おそらくその方向には、<br />
男の生活感が染みついた住まいがあるのだろう。女は、そんな男の姿を振り返<br />
ることもなく剪定を続けている。どの枝をどこから切り落とそうかと考えてい<br />
るようだ。いや、そうではない。全く別の意味合いで意図的に思案顔を作った<br />
といえる。男のほうに振り返って、どれだけその顔を見せたいと思っただろう<br />
か。しかし振り返ることはせず、女は剪定を続けた。<br />
「奥様だと思います」<br />
　ぽつりと呟（つぶや）いてみせた。<br />
　男は溜息をつくと、深々と腕組みをした。<br />
「いつだったか、私が社長に就任したころ、どこにいてもいいが、これからは<br />
居場所だけははっきりさせておいてくれと言っていた。この場所だけは言わな<br />
かったが……興信所にでも調べさせたかな」<br />
「奥様と、何かございました？」<br />
「いや。何もない……何も」<br />
「では……」<br />
「うむ。百五十人の首を切ることになった。あとは、私が承認するだけだ」<br />
「私は社長さんからいただいたこのお庭を、こうして守っているだけですが…<br />
…そうですか。辛いご決断ですね」<br />
「枯れておるわけではないが、会社の存続と他の若い枝を育てるためには、致<br />
し方のないことだ」<br />
　男は地面に落ちた枯れ枝を感慨深そうに見つめていたが、決して手を伸ばし<br />
て拾い上げることはしない。とはいうものの、その無念さのやり場をさまよわ<br />
せながら、やおら女の肩に手をかけた。肩から二の腕にかけて愛おしく撫で回<br />
すと、女の胸元へ手を滑り込ませた。手は、着物の中で静々とうごめいている。<br />
女は心持ち顎（あご）を上げて朝の冷たい空気を吸い込んだ。</p>
<p><br />
<a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20111019/15/skmt/80/12/j/o0250036011557036106.jpg"><img border="0" alt="交心空間 徒然雑記-背徳の庭" src="http://stat.ameba.jp/user_images/20111019/15/skmt/80/12/j/t02200317_0250036011557036106.jpg" /></a>
 <br />
<br />
「まだ明るくなったばかりですよ」<br />
「今夜も泊まろうと思ってる」<br />
「よろしいんですか？」<br />
「この庭が恋しくてな」<br />
　そのときだ。コン……と獅子脅しが高く鳴り響いた。<br />
「ァン……」<br />
　女は、男の指先の動きに官能したかのように激しくその身をくねらせた。し<br />
かしそれは、胸元に忍び込んだ手から逃れるためであり、巧みに手を抜き取る<br />
と、素早く振り返って握り締めた剪定鋏を男の喉元（のどもと）に突きつけた。<br />
艶美な瞳で男の顔を見据えながら鋏を胸元から腹、そして下腹部へと下げてい<br />
った。男根の前でピタリと止めると、ガバッと鋏を開いてみせた。<br />
「社長さんがこちらに泊まられるということになれば、私も、それなりの期待<br />
をしてしまいます」<br />
「妻と別れろということか？」<br />
　男は唇を震わせた。たじろぐ姿を露（あら）わにするまでではないが、静か<br />
な庭のごとく悠然さを装っていることは読みとれた。女は微かに笑みを浮かべ<br />
ると、スーっと鋏を遠ざけて木の枝に宛がった。<br />
「私の口からは、申せません」<br />
　そして、パチンと力強く切り落とした。男の足下に転がり落ちた枝は、まだ<br />
どこか生気を残しているように思えるものだった。<br />
　男は、微かな苦笑いを浮かべた。<br />
　女は、どこまでも妖艶に剪定を続けていた。</p>
<br />
<p>　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おわり<br />
</p>
 
</p>]]></description>  
      <link>http://ameblo.jp/skmt/entry-11052721221.html</link>  
      <pubDate>Wed, 19 Oct 2011 15:24:24 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item> 
      <title>ト書きの書き方「主語の表記法」</title>  
      <description><![CDATA[<p>
 <p>　ドラマ脚本のト書きで人物の動作をどう書き表しますか……。</p>
<br />
<p>　　（１）Ａ子、歩いている。<br />
　　（２）Ａ子が歩いている。<br />
　　（３）歩いているＡ子。</p>
<br />
<p>　いずれもよく見かける書き方です。間違いではありません。脚本を書きはじ<br />
めたころ私もこの三種の書き方を、それこそ使い分けるでもなく、何も意識せ<br />
ず書いていました。ところが他の人の脚本を読んだり、このブログで脚本や文<br />
章について説明記事を書いたり、あるいは小説の描写を書くうちに、細かいこ<br />
とですが、いろいろと考えさせられました。</p>
<br />
<p>　さて（１）の書き方については、次の記事うち『脚本界の悪い習慣』で詳し<br />
く説明しています。考え方は変わってないのでそちらを参照してください。</p>
<br />
<p>■<a href="http://ameblo.jp/skmt/entry-10029152679.html" target="_blank">脚本コンクールで上をめざす戦略</a>
 （2007年３月27日）<br />
■<a href="http://ameblo.jp/skmt/entry-10029593652.html" target="_blank">脚本界の悪い習慣</a>
 　　　　　　　（2007年４月１日）←★ト書きの主語関連<br />
■<a href="http://ameblo.jp/skmt/entry-10032049646.html" target="_blank">イントネーション表現は逆効果</a>
 　（2007年４月28日）<br />
■<a href="http://ameblo.jp/skmt/entry-10036870358.html" target="_blank">台詞を追求すべし（脚本推敲例）</a>
 （2007年６月16日）←★ト書きの主語などを推敲</p>
<p><br />
　文体（３）ですが、例のように短文ならば「誰」について云っているのか、<br />
視野内に主語を捉えることができるので分かるでしょう。しかし「スマートフ<br />
ォンに夢中で行き交う人とぶつかりそうになりながら歩いているＡ子」のよう<br />
に長くなると考えものです。「Ａ子がスマートフォンに見入り歩いている。行<br />
き交う人とぶつかりそうになる」と、主語を前に出して、二文に分けるのが適<br />
当といえます。</p>
<br />
<p>　数年前から（２）の書き方を主流にしています。ふたつの理由があります。<br />
　ひとつは『わかりやすい文章を書くため』です。「てにをは」を明確にする<br />
ことで文章らしくなるだけでなく、読み手に吸収しやすくなります。もちろん<br />
長い文章になると複雑さは増しますが、だからこそ「てにをは」が必要になり<br />
ます。ただト書きの鉄則は「簡潔に書く」ですから、長くなるようなら二文、<br />
三文に分けて書きます。<br />
　ふたつ目は『小説の描写を書くときに悪い癖を持ち込まないため』です。脚<br />
本では当たり前のように使われる文体ですが、小説の描写となると（１）（３）<br />
は、ほとんどといっていいほど見かけません。何かの意図をもって作者が書け<br />
ば別でしょうが、やはり小説では（２）の書き方が一般的です。</p>
<br />
<p>　癖は往々にして現れます……。</p>
<br />
<p>　脚本の世界でも、コンクールに応募する人は「あらすじ」を書くでしょうし、<br />
企画提案で「プロット」を書くにしても、そのときには『文章形式』つまり小<br />
説的表現も必要になります。文章として早いうちに主語「誰が（は）」「何が<br />
（は）」を表記するほうが、読み手に吸収（理解）しやすいものです。だから<br />
私は、ト書きにおいても日ごろから（２）の文体を心がけています。<br />
</p>
 
</p>]]></description>  
      <link>http://ameblo.jp/skmt/entry-11049772289.html</link>  
      <pubDate>Sun, 16 Oct 2011 16:04:40 +0900</pubDate> 
    </item>  
    <item> 
      <title>ラジオドラマ脚本『夢の香り』（後編）</title>  
      <description><![CDATA[<p>
 <p><br />
■<a href="http://ameblo.jp/skmt/entry-11042668150.html" target="_blank">ラジオドラマ脚本『夢の香り』（前編）</a>
</p>
<p><br />
*---------------------------------**---------------------------------*<br />
◆◆◆ 後編 ◆◆◆</p>
<br />
<p>　　ＳＥ　克也が階段を降りる。<br />
　　　　　幼子の「オーイ！」という声。　<br />
克　也　「（呟いて）由美子？……由美子なんか?!……」<br />
　　ＳＥ　と次第に早足になる。<br />
　　　　　廊下を進むと、（洗面所で）水をジャージャー出す音、そして理恵<br />
　　　　　の苦しむ声が聞こえてくる。克也が近づいて止まる。<br />
理　恵　「（吐き気で苦しみながら）……どうしたっていうの?!　ここんとこ、<br />
　　　　暴れてばっかで……何が言いたいんだよ……いい加減観念して……あ<br />
　　　　んたなんか、もうじき無くなっちゃうんだから……終わりなんだぞ」<br />
克　也　「無理せん方がええ。妊娠しとるんじゃろう」<br />
理　恵　「（驚いて）誰ッ！」<br />
克　也　「ちょっと君に聞きたいことあってね」<br />
理　恵　「週刊誌?!……なんでもないわ。妊娠？……（苦笑いで）アハハハ、<br />
　　　　そんなんじゃないってば。ちょび酔ってるのよ、ステージでビールと<br />
　　　　か飲んで、ほら、動き回ったから」<br />
克　也　「週刊誌なんかじゃないよ」<br />
理　恵　「ホントよ、ホントーに」<br />
　　ＳＥ　克也が水を止める。<br />
克　也　「関係ない言うたら。それより、由美子がどこにおるか教えてくれん<br />
　　　　かいね」<br />
理　恵　「だァれ？」<br />
克　也　「由美子」<br />
理　恵　「ユミコ？」<br />
克　也　「そう。あの歌は由美子から聞いたんじゃろ。あの歌は俺と由美子が」<br />
理　恵　「ちょびタンマ……ね、一体なんのこと？　ユミコとか、歌がどうの<br />
　　　　こうのって？」　<br />
克　也　「（じれったい）はッ」<br />
理　恵　「トンチンカン、分かんない」<br />
克　也　「（イライラと）由美子いうんは、五年前蒸発した俺の……一緒に暮<br />
　　　　らしとったんじゃ」<br />
理　恵　「ふーん」<br />
克　也　「歌は、さっき君がステージで歌ォたじゃろ。プロデビューの切っ掛<br />
　　　　けんなった、あの歌」<br />
理　恵　「ああ、はいはい」<br />
克　也　「君は……あの歌は自分で作った言うたが」<br />
理　恵　「そうだよ」<br />
克　也　「それはウソじゃ」<br />
理　恵　「（唖然と）はァ？」<br />
克　也　「あの歌は五年前に、俺と由美子で作ったもんじゃ」</p>
<br />
<p>　　ＳＥ　電車がアパートの前を過ぎる。窓ガラスがカタカタ揺れる。<br />
　　　　　克也、ギターで作曲中。ギターをボロンボロン弾きながらメロディ<br />
　　　　　ーを探してる。<br />
克　也　「由美子……由美子、ちょっと……」<br />
由美子　「何？」<br />
克　也　「（ギター弾き語りで口ずさむ）♪束ねた髪を　ふわりとほどき　そ<br />
　　　　っとあなたに　くちづける　これが最後と　心に刻む……（歌をやめ<br />
　　　　て）まだここまでなんじゃが、どう？」<br />
由美子　「（どことなく淋しく）うん……いいと思う」<br />
克　也　「じゃろう。辛く揺れ動く心の中に、強い決心が。そんな女心がよう<br />
　　　　でとるじゃろう」<br />
由美子　「そうね」<br />
克　也　「いいよ、凄くいい」<br />
　　ＳＥ　克也がギターで『夢の香り』のメロディーを軽く弾く。<br />
由美子　「ねえ、この曲、次のコンテストに出すん？」<br />
克　也　「ああ……これまでの由美子の詞ん中じゃ、一番グッとくるよ。じゃ<br />
　　　　けえ最高の曲をつけて……絶対に……」<br />
由美子　「一等賞？」<br />
克　也　「ああッ。でもって、プロんなる」<br />
由美子　「そう……頑張ってね」<br />
　　ＳＥ　克也のギター、ＯＦＦ。</p>
<br />
<p>克　也　「ほいじゃが、由美子が突然おらんようなって……歌も結局発表せん<br />
　　　　ままで……でも、その歌を今夜君が歌ォた」<br />
理　恵　「それがどうしたって言うの」<br />
克　也　「由美子から聞いたんじゃろ」<br />
理　恵　「どこが?!　私が作ったの！　自分で作った歌、自分で歌ってどこが<br />
　　　　ワリィのよ。変な言いがかり付けないで」<br />
克　也　「言いがかりなんかじゃない」<br />
理　恵　「じゃ証拠は？　オジサンの歌だっていう証拠、見せてよ」<br />
克　也　「……ない」<br />
理　恵　「ほらァ」<br />
克　也　「分からんかのう」<br />
理　恵　「分からんのう」<br />
克　也　「歌なんかどうでもええんじゃ」<br />
理　恵　「（不服）よくないわよォ」<br />
克　也　「俺が知りたいんは、そんなことじゃのうて、由美子の居場所なんよ」<br />
理　恵　「シーラナイ」<br />
克　也　「どこで遇（お）うたか」<br />
理　恵　「知らないってば」<br />
克　也　「今も一緒なんか」<br />
理　恵　「知らないって言ってるでしょ、ユミコなんて！」<br />
克　也　「頼む、教えてくれ」<br />
理　恵　「しつこいわね！　どいてよ（と行こうとする）」<br />
克　也　「待てったら（と理恵をちょっと突き飛ばした感じ）」<br />
理　恵　「イタ」<br />
克　也　「ァ……」<br />
理　恵　「（凄んで）そこどいてよ」<br />
克　也　「（ボソボソと）悪かった」<br />
理　恵　「どいてってばッ」<br />
　　ＳＥ　と理恵が行く。<br />
克　也　「おい、君ッ」<br />
　　ＳＥ　と克也があとに続く。<br />
　　　　　理恵は楽屋に飛び込み、ドアをバタンと閉め、鍵を閉める。<br />
克　也　「君ッ」<br />
　　ＳＥ　克也がドアノブをガチャガチャする。<br />
克　也　「開けてくれ」<br />
理　恵　「いやよ、絶対」<br />
克　也　「逃げてどうなるんや」<br />
理　恵　「あっち行って」<br />
克　也　「オイッ」<br />
　　ＳＥ　ドアノブをガチャガチャする。<br />
克　也 「君ッ」<br />
理　恵　「大声だすわよ！」<br />
克　也　「ハ（と一息吐いて）……なあ……頼むよ……五年間、由美子のこと<br />
　　　　ばっかり考えてきた」<br />
　　ＳＥ　心音が響く。<br />
克　也　「あの歌を、あいつ覚えとってくれた。俺のことも、きっとどっかで<br />
　　　　待っとるんじゃ……じゃけえ、ここを開けてくれんか」<br />
理　恵　「（うんざり）あっち行ってよ」<br />
克　也　「君だけが頼りなんじゃ」<br />
理　恵　「知らないってば」<br />
克　也　「君だけが……」<br />
　　ＳＥ　克也と理恵の会話が幻覚の中でゆっくりと響きわたる感じになって<br />
　　　　　いく。<br />
克　也　「頼む、開けてくれ」<br />
理　恵　「いやよ」<br />
克　也　「お願いじゃけえ」<br />
理　恵　「いやだってば……何度言えば分かるのよ。あの歌は私が作ったのよ、<br />
　　　　私が……」<br />
　　ＳＥ　心音が水中にこだまする。<br />
　　　　　幼子の「オーイ！」という声。<br />
理　恵　「あんた……あんたじゃない……」<br />
克　也　「誰かおるんか?!」<br />
理　恵　「あんたなんかそのうち……」<br />
克　也　「由美子?!……由美子なんか?!……」<br />
　　ＳＥ　幼子の「オーイ！」という声。<br />
克　也　「どこや！」<br />
理　恵　「ダメよ、ダメ。開けられないわ……これ以上私を困らせないで……<br />
　　　　困らせないでよ……ねえ……ダメ……やめて……」<br />
　　ＳＥ　幼子の「オーイ！」という声。<br />
理　恵　「ダメよ、開けられない」<br />
克　也　「由美子！」<br />
理　恵　「開けちゃダメ！」<br />
　　ＳＥ　静寂。<br />
　　　　　そして楽屋のドアが開く。<br />
理　恵　「（息が荒い）……どうなったの？」<br />
克　也　「（茫然と）よう分からんが……何か、あったかい水に包まれたよう<br />
　　　　な……その……モワァンとした感じで……」<br />
理　恵　「私も……」<br />
克　也　「とにかく、開けてくれて……アリガトウ」<br />
理　恵　「私じゃないわ」<br />
克　也　「ほいでも、鍵が……」<br />
理　恵　「ええ、そうね……」<br />
　　ＳＥ　理恵はヨロヨロと下がって、パイプ椅子をとって座る。<br />
克　也　「やっぱり誰かおるんか？」<br />
　　ＳＥ　克也が楽屋に入って歩き回る。<br />
克　也「由美子じゃの」<br />
　　ＳＥ　克也が衣装棚の扉を開けたり、着替え用に仕切られたカーテンを開<br />
　　　　　ける。　　　　　　　　　　　　<br />
克　也　「由美子！……由美子！……」<br />
理　恵　「（ヘトヘトで）誰もいないってば……しつこいわね、オジサンも」<br />
克　也　「隣の部屋は？」<br />
理　恵　「いいわよ、探して来れば。他の楽屋も同じよ」<br />
　　ＳＥ　克也はスタスタと隣の楽屋へ。ドアを開けて「由美子……由美子」<br />
　　　　　と探している。<br />
理　恵　「誰もいないって言ってるのに……」<br />
　　ＳＥ　克也が戻って来る。<br />
理　恵　「ここには、私とオジサンの二人だけなのよ」<br />
克　也　「そうみたいじゃの」<br />
理　恵　「みたいなんじゃなくって、そうなの」<br />
克　也　「ん……」<br />
理　恵　「それにッ、オジサンが探してるっていう由美子、私本当に遇ったこ<br />
　　　　ともないし、名前だって聞いたこともないわよ」<br />
克　也　「ほいじゃが」<br />
理　恵　「何度言っても無駄よ。もう沢山、うんざりだわ。だけどオジサンが<br />
　　　　納得できないっていうなら、いいわ、一生私にくっついてれば。こっ<br />
　　　　ちは全然相手にしないけど……（投げやり）好きにしてよ、もう……」<br />
　　ＳＥ　重苦しい雰囲気。<br />
克　也　「ハ……（と息を吐き出したり、舌打ちしたり）……なんなんだ（と<br />
　　　　呟いたり）……クソ……（などとイライラする）」<br />
理　恵　「ねえ……」<br />
克　也　「うるさいッ」<br />
理　恵　「怒鳴んないでよッ」<br />
克　也　「ハ……（と気持ち押さえて）今、考えとんじゃけえ……待ってくれ」<br />
理　恵　「（言い聞かせるように）ねえ……お願いだから聞いて」<br />
克　也　「ァン？」<br />
理　恵　「私、ウソは言ってないわ」<br />
克　也　「ァァ……」<br />
理　恵　「本当よ」<br />
克　也　「ァァ……（軽く溜め息を付く）……」<br />
　　ＳＥ　克也が二、三歩歩く。<br />
理　恵　「帰るんだったら、ドア閉めといてね」<br />
克　也　「ァァ……」<br />
　　ＳＥ　克也はさらに二、三歩歩く。<br />
　　　　　幼子の「オーイ！」という声。<br />
　　　　　克也が止まる。<br />
克　也　「何？」<br />
理　恵　「え？　何も言ってないわよ」<br />
克　也　「でも今、誰かの声が」<br />
理　恵　「私には何も。気のせいじゃないの」<br />
克　也　「（気持ちは茫然としながらも）いや、確かに聞いた」<br />
理　恵　「モー、よしてよォ……」<br />
　　ＳＥ　理恵が爪でカチカチと、リズミカルにテーブルを叩く。<br />
克　也　「（小さく呼んで）由美子……」<br />
理　恵　「私は理恵ッ。しっかりしてよ、オジサン」<br />
克　也　「ん？……ああ……」<br />
理　恵　「ねえ、まだ居る気？」<br />
克　也　「そういうの、よくやるの？　爪でカチカチやって、リズムとるの？」<br />
　　ＳＥ　理恵がカチカチするのやめる。<br />
理　恵　「どうかな……」<br />
克　也　「どうなの？」<br />
理　恵　「そういえば、前はやってなかったな。ここ二、三ヶ月？　癖んなっ<br />
　　　　たみたい」<br />
克　也　「由美子がようやりよった、それと同じこと」<br />
理　恵　「だァから何？」<br />
克　也　「いや、別に……ただ」<br />
理　恵　「これも由美子って人に教えてもらったって言うの。よしてよ、こん<br />
　　　　なこと。これがなんの得になるの？」<br />
克　也　「そう言うたら、そうかもしれんけど」<br />
理　恵　「もォ、一方通行もいいとこ」<br />
克　也　「ァァ……」<br />
理　恵　「付き合い切れない」<br />
克　也　「ん……じゃけど……どう言うたらええか……（溜め息をつく）……」<br />
理　恵　「ねえ、まだ居るんだったら、そこのタバコ取ってよ……ねえったら<br />
　　　　……いいわよ、自分で取るから」<br />
　　ＳＥ　理恵がタバコに火を点けて吸う。<br />
理　恵　「（一服して）……ウェー……不味い……アー、気分悪いわ……」<br />
　　ＳＥ　克也が理恵に近付き<br />
克　也　「タバコはやめとけ」<br />
　　ＳＥ　取り上げて揉み消す。<br />
理　恵　「何すんのよ」<br />
克　也　「君のために言うとんじゃ」<br />
理　恵　「関係ないでしょ」<br />
克　也　「普通の身体じゃないんじゃけえ、もっと大事にしたらどうなんや」<br />
理　恵　「大きなお世話。ああ、パス」<br />
克　也　「隠したけえいうて分かるよ。俺だけじゃない、いつかみんなにも」<br />
理　恵　「（クスクス笑う）……」<br />
克　也　「何がおかしいんや」<br />
理　恵　「オジサンみたいに、いつまでも過去を引きずってる訳にはいかない<br />
　　　　の。私には、夢があるのよ」<br />
克　也　「歌か……」<br />
理　恵　「そう。チャンスなのよ、私にとってもミュージック村にとっても。<br />
　　　　夢を大きくするチャンスなの」<br />
克　也　「気持ちは分かるよ。俺もプロを目指したことがあるけえ」<br />
理　恵　「でしょう」<br />
克　也　「だったら、もっと身体のこと」<br />
理　恵　「（あっさりと）おろすのよ」<br />
克　也　「何？」<br />
理　恵　「中絶するの。でもって奇麗さっぱり、嫌な過去とサヨナラするの」<br />
克　也　「本気なんか？」<br />
理　恵　「そりゃ女だもん、産みたいわよ。子どもは好きだし……（どこか生<br />
　　　　き生きと）ほら子どもってさ、なんて言うか、ワクワクさせてくれる<br />
　　　　でしょ」<br />
克　也　「んん……そりゃまァ……」<br />
理　恵　「それに、赤ん坊っていろんな可能性秘めてて。私さ、妊娠して物の<br />
　　　　感じ方が変わったと思うのね。アァ……そう言えば……」<br />
克　也　「何！　なんか由美子のことで思いだした?!」<br />
理　恵　「違うわよ、私のこと」<br />
克　也　「そう……」<br />
理　恵　「（ちょっとふてて）あの歌のことなんだけど」<br />
克　也　「え！」<br />
理　恵　「言っときますけど、ホントーにッ、私が作ったんだからね」<br />
克　也　「分かった分かった。それでええけえ。だから何！」<br />
理　恵　「なーんか、しっくりこないけど、ま、いっか……あの歌ね、作った<br />
　　　　の四ヶ月ぐらい前でしょ。おなかの子も今四ヶ月なのよね」<br />
克　也　「それがなんの関係があるんや？」<br />
理　恵　「さァ？」<br />
克　也　「さァって……」<br />
理　恵　「ただね、あんな風に歌が作れたのも、妊娠していろんなこと思うよ<br />
　　　　うになったからかなって……意外にいい経験だったりして……フフ」<br />
克　也　「そこまで思ォとるんなら、なんで？」<br />
理　恵　「どうしようもないのよ」<br />
克　也　「チャンスのためか？」<br />
理　恵　「それもあるわ」<br />
克　也　「（察して）相手の男か……」<br />
理　恵　「まァね。妊娠したって言ったら、あいつビビッて逃げちゃった」<br />
克　也　「うむ……そうか……」</p>
<br />
<p>　　ＳＥ　電車がアパートの前を過ぎる。<br />
　　　　　窓ガラスがカタカタ揺れる。<br />
　　　　　克也がギターをつま弾いている。<br />
由美子　「ねえ、克也……」<br />
克　也　「（ギターを弾いている）……」<br />
由美子　「克也」<br />
克　也　「（ギターやめて）んッ？」<br />
由美子　「あのね……」<br />
克　也　「なァに？　今、すっげいいメロディが浮かんだとこじゃったのに」<br />
由美子　「そう。ゴメン。でも大事な話なの」<br />
克　也　「（溜め息付いて）……何」<br />
由美子　「子ども……できたみたい」<br />
克　也　「ええ！……（呟いて）ォーィ、ウソじゃろう……病院行ったん？」<br />
由美子　「四ヶ月だって」<br />
克　也　「（呟く）まずいのう」<br />
由美子　「……喜んでくれんのんじゃね」<br />
克　也　「いや、そうじゃないけど……今は……まだ俺、バイトじゃし……そ<br />
　　　　れに……」　<br />
由美子　「歌？」<br />
克　也　「うん……とりあえずプロんなって、そういう形作って……それなり<br />
　　　　に、まァ、ちゃんとして……」<br />
由美子　「ちゃんとって？」<br />
克　也　「ちゃんとは、ちゃんとじゃろう」<br />
由美子　「結婚ってこと？」<br />
克　也　「ん……んん……子どもなんて、それからじゃろう。早すぎるよ。金<br />
　　　　だっているし……そんな、急に言われても……（咳払いする）」<br />
　　ＳＥ　克也がギターを鳴らす。<br />
　　　　　しかし、そのメロディーはどことなくぎこちない。<br />
由美子　「（涙声）ねえ……産みたいよ……私……お金のことじゃったら、私<br />
　　　　もギリギリまで働くし……ねえ、克也……克也……産みたいよ……」<br />
　　ＳＥ　克也がギターを強くジャンと鳴らして<br />
克　也　「泣くことないじゃろ」<br />
由美子　「（涙声）だって克也……そりゃ、歌も大事かもしれんけど……私と<br />
　　　　克也の子なんじゃけえね……それなのに克也、産むな言うとるみたい<br />
　　　　で……」<br />
克　也　「（無理に笑って）アハ……誰がおろせって言うた。しょうがないじ<br />
　　　　ゃろう、できたもん。産みゃええじゃないか」<br />
由美子　「（涙声）本当に？」<br />
克　也　「ああ」<br />
由美子　「本当じゃけえね……ねえ、克也……克也……」<br />
克　也　「ああ……バイト、増やしゃええんじゃろ。何がなんでも、プロんな<br />
　　　　りゃええんじゃろ」<br />
由美子　「（涙声）本当よ……ホントに、本当だよ……」<br />
克　也　「分かったからッ。しつこいな……頼むけえ邪魔せんといてくれえや」<br />
由美子　「（落胆して）克也……」<br />
　　ＳＥ　ギターの不協和音。そして弦が切れる。</p>
<br />
<p>理　恵　「あいつもそんなこと言ったわ、そんときだけわね」<br />
克　也　「愛し、合ォとったんじゃないんか？」<br />
理　恵　「誰が？」<br />
克　也　「モチロン……君たち」<br />
理　恵　「弾みでそうなっただけよ。ディスコで知り合って、お互い一人ぼっ<br />
　　　　ちだったし。それにあいつ、私の話よく聞いてくれたもん。それだけ。<br />
　　　　愛なんてよく分かんない」<br />
克　也　「分かんないか……」<br />
理　恵　「結局時間が経つにつれて、そっぽ向いちゃうのよ、男って。オジサ<br />
　　　　ンもそうだったんじゃないの？」<br />
克　也　「そんなこと」<br />
理　恵　「ないって言える?!　心の底から、産まれてくる子を祝福できた?!<br />
　　　　由美子って人のこと、一番に考えてあげることができた?!」<br />
克　也　「それは……」<br />
理　恵　「どうなの？」<br />
克　也　「……多分」<br />
　　ＳＥ　心音が微かに響く。<br />
理　恵　「ウソ……嘘つき……大体ね、しょうがないで産んでもいいなんて言<br />
　　　　う男、どこが信じれるのよ」<br />
克　也　「俺は俺なりに頑張ったさ。バイトも増やして、ただ由美子には、あ<br />
　　　　まり接してやれんかったけど……でも、愛しとった」<br />
理　恵　「口ではなんとでも言えるわ」<br />
克　也　「じゃけえ……一日でも早ォプロんなって」<br />
　　ＳＥ　心音は第に大きくなっていく。<br />
理　恵　「そこが違うのよ。夢で何ができるっていうのッ」<br />
克　也　「お前に何が分かるいうんやッ。あんときの俺は、あと一歩でプロん<br />
　　　　なれる。その位置におったんじゃ」<br />
理恵（由美子）「ああ、そうッ。なんだかんだ言っても、あなたには歌が全て<br />
　　　　だったのよッ。でもねッ……（由美子の声がクロスして替わる）女に<br />
　　　　とっては、男次第ってこともあるのよッ。その大事なときに、あなた<br />
　　　　は歌を選んだのよッ。あれほど産みたいって言ったのにッ……産みた<br />
　　　　いってッ」<br />
克　也　「（呟いて）……由美子？」<br />
　　ＳＥ　心音が消える。<br />
理　恵　「え？」<br />
克　也　「今のは、君の本心なんか？」<br />
理　恵　「え？」<br />
克　也　「産みたい言うたじゃろう」<br />
理　恵　「ァハ……違うわ。私じゃないわよ。多分、由美子って人は、そう言<br />
　　　　いたかったんじゃないかって、そんな気がして……つい……」<br />
克　也　「まるで由美子のようじゃった」<br />
理　恵　「ハハ（と軽く笑い飛ばして）……やめてよ。私はおろすって決めて<br />
　　　　るんだから」<br />
克　也　「でも今」<br />
理　恵　「どうかしてたのよ。妊娠してからとにかくおかしんだから。つわり<br />
　　　　だってひどいし、イライラしてばっかで……ハ……こうなって被害受<br />
　　　　けるの女だけなんて、不公平だよ……だからもういいッ……この子の<br />
　　　　ために、私の青春ダメにしたくないし。それに私には、スターの道が<br />
　　　　約束されてるし……（強い決意）おろすしかないじゃん」<br />
克　也　「いや、そりゃ絶対ようないって」<br />
理　恵　「じゃどうしろって言うのよ」<br />
克　也　「もっと……もっと何かええ方法があるじゃろう！」<br />
理　恵　「ないわ」<br />
克　也　「きっとあるって」<br />
理　恵　「遅いのよ、こうなってからじゃ」<br />
克　也　「命なんだぞ」<br />
理　恵　「分かってるわよ」<br />
克　也　「何も感じんのんかッ？」<br />
理　恵　「辛いわよ！　堪んないわよ！　私だって！……もう……何もいいこ<br />
　　　　となくって……せっかくやりたいこと見付けたっていうのに……そん<br />
　　　　なに私を責めないでよ！」<br />
克　也　「ァァ……言い過ぎたよ」<br />
理　恵　「こんなんなるんなら、やっぱりあのとき……」<br />
克　也　「あのとき、何？」<br />
理　恵　「五年前。私が十五のときにね……学校も友達も、家も、おもしくな<br />
　　　　くなって、挙げ句の果てに頑固親父と衝突してさ、家飛び出したの。<br />
　　　　そしたら、なんか気が抜けちゃって……死んじゃおうかなって」<br />
克　也　「死ぬ？　なんでそんなこと考える？」<br />
理　恵　「そんときは、そう思ったのよ……それで、なんとかっていう岬まで<br />
　　　　行ったの……」<br />
　　ＳＥ　波の音が先行する。<br />
理　恵　「そしたら、先客がいてさ。女の人。愛する人のために死ぬんだって<br />
　　　　言ってた。先客がいたんじゃ、止めるしかないよね」</p>
<br />
<p>　　ＳＥ　波が岩肌に激しくぶつかる。<br />
理　恵　「ねえ、待ってよ！」<br />
由美子　「来ないで！」<br />
理　恵　「分かったわ。分かったから、落ち着いて！」<br />
由美子　「お願い、一人にしといて！」<br />
理　恵　「そりゃこっちだって一人んなりたいけど……だけどあんたがいたん<br />
　　　　じゃ、私どうすりゃいいのよ」<br />
由美子　「私を……死なせて……」<br />
理　恵　「冗談じゃないよ……（必死に）ねえ、もっと気楽にやろうよ！　男<br />
　　　　なんて、どうだっていいじゃない！　ねえ！……あ、そうだ。私とさ、<br />
　　　　どっか旅行しない、いろんなとこ見て、おいしいもん食べて、キャッ<br />
　　　　キャしゃべってさ。ねえ、楽しくやろうよ！　お願いだから、死ぬな<br />
　　　　んてこと言わないで。私はどうしたらいいのよ！　ねえ！……ねえッ<br />
　　　　たら！……」<br />
　　ＳＥ　ギターの弾き語りで、克也の歌が聞こえる。<br />
　　　　　　♪束ねた髪を　ふわりとほどき<br />
　　　　　　　そっとあなたに　くちづける<br />
　　　　　　　これが最後と　心に刻む<br />
　　　　　　　あなたの夢が　きらめくのなら<br />
　　　　　　　私遠くで　見守るわ<br />
　　　　　　　物憂い風に　吹かれる町で<br />
　　　　　　　夢の香りは　甘く切なく果てしなく<br />
　　　　　　　込み上げる夢…夢…夢…<br />
　　　　　　　今もあなたは歌ってるのですか<br />
由美子　「（しばらくして）克也……あなたと暮らした一年は、私にとって、<br />
　　　　希望と不安で一杯だった……あなたには、歌の世界で成功して欲しい。<br />
　　　　でもそう思えば思うほど、あなた、歌に夢中になって、私から離れて<br />
　　　　いったわ……皮肉ね……私はあなたと一緒にいたいのに……哀しいわ<br />
　　　　……私は……私はあなたを愛しただけなのに……」<br />
　　ＳＥ　心音が強く響く。<br />
由美子　「ごめんね、陽童……どうすることもできないのよ、私一人じゃ。あ<br />
　　　　なたを、どうしていいのか分からない。分からないのよ……一緒に笑<br />
　　　　って、一緒に歩いて、一緒に生きてゆきたいけど……」<br />
理　恵　「ねえ……」<br />
由美子　「私一人じゃ駄目……できないわ」<br />
理　恵　「ねえ、ちょっと。こっち向いてよ、お願いだから」<br />
由美子　「あなたを、産んであげられないのよ……でも、あなた一人を死なせ<br />
　　　　たりはしない。私も一緒に死ぬから……」<br />
理　恵　「やめようよ……」<br />
由美子　「それで私を許して、陽童……陽童……」<br />
理　恵　「死ぬなんて言わないで」<br />
由美子　「今度生まれてくるときは」<br />
理　恵　「お願いだから」<br />
由美子　「もっと……もっと幸せになってね」<br />
理　恵　「死んじゃだめだよ！……ねえ！」<br />
由美子　「ごめんなさい、陽童……」<br />
　　ＳＥ　由美子が海に飛び込む。<br />
理　恵　「ウソ……」<br />
　　ＳＥ　強風。波も激しくなる。<br />
理　恵　「（絶叫）いやー！」<br />
　　ＳＥ　微かに心音だけ残る。</p>
<br />
<p>克　也　「（呟いて）そんな……由美子が……」<br />
理　恵　「ね？　どうしたの？」<br />
克　也　「陽童って言うたんか！　その女」<br />
理　恵　「ええ……」<br />
克　也　「確かに?!」<br />
理　恵　「そうよ」<br />
克　也　「（ショック）……ア……なんてこった……そんな……由美子が……<br />
　　　　死んだなんて……ア……アア……」<br />
理　恵　「ヨウドウって、なんのこと？」<br />
克　也　「そんな……」<br />
理　恵　「ねえ……ねえ、どうしちゃったのよ……ねえ……ねえったら……」<br />
克　也　「ん……」<br />
理　恵　「しっかりしてよ……」<br />
克　也　「（理恵の声に応えて）ああ……」<br />
理　恵　「ねえ……ヨウドウ……て？」<br />
克　也　「（悲しみを堪えて）……名前……産まれてくる子の……名前……あ<br />
　　　　んなに喜んどったのに……由美子のやつ、あんなに……なのに俺はッ<br />
　　　　……なんてバカなんや……なんで……なんでもっと優しゅうしてやれ<br />
　　　　んかったッ……なんでー！……（息遣い荒い）……」<br />
　　ＳＥ　克也がテーブルをドンドン叩く。<br />
理　恵　「ねえ、ちょっと……」<br />
克　也　「ワアー！……」<br />
理　恵　「落ち着いてよ！」<br />
克　也　「ゴメン由美子……」<br />
理　恵　「ねえ……」<br />
克　也　「ゴメン……ゴメン…」<br />
理　恵　「ねえ……」<br />
克　也　「許してくれ、陽童……」<br />
理　恵　「ねえったら……」<br />
克　也　「陽童……（叫んで）陽童！……」<br />
　　ＳＥ　心音が響く。<br />
理　恵　「（激痛が走る）ウウッ！……」<br />
　　ＳＥ　理恵が倒れる。<br />
理　恵　「ィターイ……おなか、ィターイ……」<br />
　　ＳＥ　理恵が激しくのたうち回る。水中であぶくが立ち上がる。心音が次<br />
　　　　　第に強くなって激しく乱れる。早くなったり遅くなったりする。<br />
理　恵　「（激痛）ウウッ……ィターイ……誰か……ンンン……」<br />
　　ＳＥ　押し寄せる濁流。<br />
　　　　　濁流と心音の中に幼子の声が聞こえる。「オーイ！……オーイ！…<br />
　　　　　…」と、始めは遠くに、次第に間近ではっきりと聞こえる。<br />
克　也　「陽童?!……陽童なのか?!｣<br />
　　ＳＥ　幼子の声「オーイ！」<br />
克　也　「どこだ?!……どこなんだ?!……」<br />
　　ＳＥ　幼子の声「ココダヨ」<br />
理　恵　「ダレカ……オネガイ……」<br />
　　ＳＥ　幼子の声「タスケテー」 <br />
克　也　「陽童！……｣  <br />
理　恵　「タスケテ……」<br />
克　也　「陽童！……｣ <br />
　　ＳＥ　濁流が激しく通り過ぎる。 <br />
　　　　　幼子の声「タスケテー」 <br />
克　也　「陽童！……｣ <br />
理　恵　「（悲鳴）……」<br />
　　ＳＥ　克也と理恵の叫びが反響する。<br />
　　　　　心音が濁流に掻き消される。<br />
　　　　　濁流が遠ざかる。<br />
　　　　　静寂……</p>
<br />
<p>　　ＳＥ　すずめの鳴き声。<br />
理　恵　「（ぼんやりと）ここは？」<br />
克　也　「病院。マスターが、君を運んでくれた」<br />
理　恵　「私、どうなったの？」<br />
克　也　「切迫流産」<br />
理　恵　「赤ちゃん……死んじゃったの？」<br />
克　也　「いや……一歩手前。大丈夫だよ。手当てしてくれた先生が、君もお<br />
　　　　なかの赤ちゃんも、よう頑張ったって」<br />
理　恵　「オジサン、ずっとそこに？」<br />
克　也　「……それくらいしか、できんから」<br />
理　恵　「そう。ありがとう」<br />
克　也　「いや」<br />
理　恵　「ねえ」<br />
克　也　「ん？」<br />
理　恵　「カーテン、開けて」<br />
　　ＳＥ　克也がカーテンを開ける。<br />
理　恵　「眩しい」<br />
克　也　「ん……俺も、眩しい」<br />
理　恵　「夢……見たわ。必死に生まれようとする、赤ん坊の夢」<br />
克　也　「俺も見たよ。じゃけど……あれ……夢じゃないような気がする」<br />
理　恵　「夢じゃない？」<br />
克　也　「うん……死のうとしとった由美子を、君は必死に説得してくれた。<br />
　　　　そんとき由美子のおなかん中で赤ん坊も、君の声、聞いとったんじゃ<br />
　　　　ないかのう……もう一度生まれてくる力を、君が与えてくれた」<br />
理　恵　「私の、おなかの子……」<br />
克　也　「俺はそう思う。じゃけえ君は、あの歌を……」<br />
理　恵　「赤ん坊が？」<br />
克　也　「そんな気がする」<br />
理　恵　「私…………」<br />
克也(Ｍ)「理恵はそう言い掛けて、そのあとは何も言わなかった」<br />
　　ＳＥ　安定した心音が聞こえる。<br />
克也(Ｍ)「ただ、そっと自分のおなかに手を当て、唇を噛み締めていた。しか<br />
　　　　しその瞳は優しく、何かもっと大きな決意をしたように感じられた…<br />
　　　　…俺は、そんな理恵にどこかか心が洗われた気分で、じっと見つめて<br />
　　　　いた……」<br />
　　ＳＥ　安定した心音が残る。</p>
<br />
<p>　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おわり</p>
<br />
<br />
 
</p>]]></description>  
      <link>http://ameblo.jp/skmt/entry-11042675244.html</link>  
      <pubDate>Sun, 09 Oct 2011 14:38:46 +0900</pubDate> 
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